【新唐人日本2012年 4月12日付ニュース】中国当局は10日夜11時、重慶市元トップの薄煕来の党中央政治局員と中央委員会の職務を停止すると発表した。この日、重慶市綦江 区で10日、行政区の合併に不満を持つ住民ら1万人がデモを行った。デモ鎮圧に出動した千人規模の治安部隊と衝突し、一部の住民が負傷し、死者が出たとの 情報も伝わっている。
昨年12月、重慶市当局は万盛区と近郊の綦江県を合併した。一方、綦江県の財政は万盛区に比べ、はるかに遅れているという。当局は万盛区の市民に生活レベルの現状維持を約束。しかし、合併後市民の生活レベルや福祉待遇は下がる一方だと、市民は不満を募らせる。10日午後、「我らの万盛区を返して」などの横断幕を掲げた市民1万人が、デモを行った。デモは10日の午後から始まり、深夜の2時ころまで続き、11日朝から再び続けられたという。11日朝、治安部隊による暴力鎮圧が行われ、複数の市民が負傷し、死者が出たとの情報もある。
更迭した重慶元トップの薄煕来とデモの関連はまだ不明だが、この時期に重慶市で起きたデモだけにあって、注目を集めている。中国当局はデモに関するネット上の情報を削除している。新浪微博では、「重慶万盛」や「万盛高速道路」などのキーワードも検索不能になっている。
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