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ホンダ工場 スト解散劇の裏側

2010年06月15日

【新唐人2010年6月15日付ニュース】広東省中山市のホンダ工場で続いていたストライキに進展がありました。6月14日、当局が3日後に回答する、と約束したため、ストは解散。しかし、その裏で、スト参加者や記者は脅しや監視に遭っていました。

 6月9日から始まった今回のストには、この工場の従業員1500名のうち、ほとんどが参加。給料を現在の1000元余り――日本円で約14000円から、6割上げるよう求めました。
 
ストが解散した日、採用されたばかりの100名の従業員が仕事を始めました。ストで生じた人手不足を補うためです。
 
彼らの月給は2000元、これまでの約2倍です。
 
これに対し、「それだけの給料をくれたらストはしなかったのに」と従業員は苦笑します。
 
一見、穏やかに見える今回のストの解散劇。しかし、実際は違います。ストのリーダーは当局の脅しを受け、彼らの電話やネット上のチャットも監視されました。
 
ストが解散した日も、警察は撮影をしたり、記者を尾行したりしました。
 
記者の取材に対し、従業員たちは逃げるように去っていきます。
 
ホンダ工場の従業員
「省の代表が来て、3日後に回答します。明日から職場に戻って働きます」
 
工場側によると、大多数の従業員は職場に戻ったそうです。
 
中国にあるホンダ工場ではストが続発しており、これは3つ目です。この現象は、中国経済が急速に発展する一方で、製造業の現場で働く従業員は依然として、給料への不満が根強いことを物語ります。
 
ストを「社会の安定に対する脅威」と見なしてきた当局。このストのうねりに頭を痛めています。
 
 

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