【新唐人2010年8月13日付ニュース】中国・甘粛省で起こった土石流について、当局は11日の午後5時までに1117名が死亡したと発表。しかし、地元の被災者は、1万名は亡くなったはずと漏らします。被災地の状況は当局の発表する情報以外、ほとんどその実情が分かっていません。
甘粛省の土石流は人々が寝静まった深夜11時半に発生。被災者によれば、複数の村が一瞬にして土砂に飲み込まれたため、多くの人は逃げ遅れたそうです。
土石流災害の生存者 白さん
「救援は無駄です。土石流と洪水で埋まれば、生還の望みはほぼゼロ、窒息死します」
被災者の尹さんは、死者は1万名に上ると述べます。
被災者 尹さん
「数軒ではなく、約800軒は埋まりました。月圓村は丸ごと消え、山年村は半分消え、中街、北関、寺門村、城関鎮通りも丸ごと消えました。羅家峪の50軒あまりも埋まりました。家にいた人は全滅です。死者は1万名でしょう」
被害のひどかった月圓村は、2000名余りの住民のほとんどが亡くなりました。例えば、劉さん一家三代は53名が死亡。賀さん一家25名の内、23名は行方不明です。この村で生存者が見つかる可能性は1%に過ぎないといわれます。
ある被災者によると、人口8000名の村でも、死体は10体あまりしか掘り出せなかったそうです。
また当時、学校の校舎にいた人の多くは、轟音を聞くとすぐに外に飛び出ましたが、やはり土石流に飲み込まれたそうです。
また、被災者の尹さんによると、土石流発生後、川底が少なくとも4、5メートル上昇したほか、多くの建物は2階ぐらいの高さまで泥に埋まりました。
9日から現地からのニュースは激減しています。中国の主要なポータルサイトはみな、関連情報を削除。代わりに掲載されたのは、温家宝首相の視察の模様です。
また、当局は地方新聞の現地取材も禁じています。
四川大地震の際と同じく、今回の土石流災害でどれだけの人が亡くなったのか、永遠の謎となるかもしれません。
新唐人記者がお送りしました。