【新唐人2013年6月5日付ニュース】5月24日、中国当局がチベットの聖なる山ナクラ・ザンバラで鉱山開発を始めたことで、チベット人約4500人の抗議に遭いました。現地のチベット人は鉱山の開発が生態環境を破壊するだけではなく、生存に欠かせない土地まで当局に奪われることを懸念しています。
チベット自治区ナクチュ地区ディル県ダタン郷に位置する聖山ナクラ・ザンバラは、チベット人が信仰の対象として神聖視している山です。
5月24日、中国当局が聖山において採鉱作業を再開したことをうけ、チベット人およそ4500人が聖山の麓で集団抗議を行いました。
5月25日、軍警察を満載した50台以上の車両がダタン郷に到着しました。双方が対峙し、情勢は一時緊張しましたが、最終的に当局は採鉱作業停止を余儀なくされました。
西蔵亡命政府駐台湾代表 ダワ・ツェリンさん
「宗教の面でいうと西蔵宗教では聖山は、地方の安寧に重要な意義があると考えられています。もうひとつは、彼らの生存状況も脅威にさらされることです。ここで採鉱が行われても、現地のチベット人は何の利益も得られないだけでなく、追い払われるでしょう。追い払われるばかりでなく、この土地は二度と彼らの手には戻らないでしょう」
情報によると、地元政府は採鉱作業を進めるため、プロジェクトは地元の道路と変電所の利便の為であるという偽りの声明を発表したとのことです。
西蔵亡命政府駐台湾代表 ダワ・ツェリンさん
「採鉱は現地の生態環境に深刻なダメージを与えることになります。だからチベット人の立場から言えば、開発をする者は略奪者であり、破壊者なのです。略奪するのは一時的な財産ではなく、先祖代々生活してきた土地で、未来の子孫の生存になくてはならない土地です。この土地を完全に破壊されると地元の人々に将来尽きることのない、災いを残します。そのうえ、現地のチベット人は全てを失います。人権だけではありません」
数年前にも、当局は聖山ナクラ・ザンバラの開発を何度も企てたものの、チベット人の抗議に遭いました。2010年、およそ3000人のチベット人が当局の採鉱に抗議し、10人が逮捕されました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/30/atext906220.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/蒋)