【新唐人2013年07月26日付ニュース】７月１７日、国際通貨基金IMFは中国が経済改革を受け入れることが出来なければ、中国の経済成長率は２０１８年までに４％前後に下降する可能性があるとの見方を示しました。これより前、IMFは今年の中国のGDPが、４月の８％から７．７５％に下降するだろうと予測していました。これについて専門家は、中国政府が維持し続けてきた“偽りの繁栄”が暴露され、国際組織が徐々に認識し始めたためと指摘しています。
IMF最新のレポートは、“中国共産党指導層に残された時間は少なく、成功を手にしたければ経済改革を急がなければならない。さもなければ、２０１８年までに中国経済の成長率は４％前後まで下降する”と警告しています。
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「今の中国経済衰退の傾向から、国際社会や国際金融機構が目覚め始めています。中共の伝えている経済改善やあと何年で米国を超えるといった、偽りの宣伝をもはや信じなくなっています。本当に4％に下降したら、中共官僚の誇張を差し引けば、中国の経済成長はマイナス範囲に置かれているはずです」
台湾大学経済学部 張清溪教授
「中国の経済成長率がどれほどなのか、真偽が分からないので、あまり意味がありません。その投資で建てたものはゴーストタウンのような不必要なものです。一部の投資は過剰生産をもたらし、問題となっています。問題はますます多くなり、はっきりと表面化しており、多くの国際組織も気がついています」
IMFは、金融システムの改革を実施し、行政命令ではなく、市場力をもっと発揮させ、国有企業の支払配当金の増加、社会保険負担で無く、累進所得税による増加収入などの提案をしています。
中国経済体制改革研究会特別招聘研究員 毛寿龍氏
「制度上において個人に前向きで、落ち着いて生活できる、制度を提供できればその社会は成熟した社会です」
中国経済体制改革研究会の特別招聘研究員・毛寿龍さんは新唐人に対し、中国共産党はまだ良い方法を探し出していないと述べています。
中国経済体制改革研究会特別招聘研究員 毛寿龍氏
「多くの人は中国は政治体制の改革なしでは経済体制改革の成功が難しいと考えています。しかし、経済体制改革をしなければ、北アフリカのような状況に陥る、または政情不安定の段階に入ると考える人もいます。では経済成長に影響せず、社会不安を回避する策はあるのでしょうか？成熟した解決方法はまだありません」
中国経済を引っ張っている、三頭立て馬車である輸出・投資・消費は、 全て低迷しています。中国の経済苦境について、エコノミストらは悲観的な見方をしています。
アメリカの銀行J.Pモルガン・チェース中国市場部の李晶主席は７月１５日の記者会見において、山積みになった矛盾は、中国経済を停滞させていると指摘しています。
最近北京当局は、資金調達せずに経済成長を促進するモデルを望んでいます。しかし、ここ３か月のデータを見ても、依然として投資が中国経済拡張の最大の駆動要素であることは明らかです。もし、地方政府および国営企業による不動産や道路建設への大量投資が停止すれば、経済成長は突然止まってしまう可能性があります。
“海通国際証券グループ”のチーフエコノミスト・胡一帆（こ いちはん）氏は、政策が推進されなければ経済の蘇生は難しくなるばかりでなく、さらに滑落し、経済改革のコストや難度が上がり続けると考えます。
一方、香港上海銀行HSBCのアジア地区チーフエコノミスト・屈宏斌（くつ こうひん）氏は、中国当局は経済成長の更なる鈍化を容認できず、李克強首相は公共住宅などに対する支出を増加させるだろうとの見方を示しています。
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「（住宅に対する支出増加が）実現できるかどうかは疑うのに値する問題です。以前にも低価格住宅が実施されましたが、これらの住宅は最終的に汚職官僚に持っていかれました。公共住宅も同じように奪われるのでは？中共の絶対権力は法律で制御されないので、別の官僚たちがここから富を得ることがないとは誰も保証できません。公共住宅の支出を増やしたくても どこから捻出するのでしょうか？中国の国有銀行はどこも資金不足に陥っていますから」
台湾大学経済学部の張清溪教授は、中国当局の経済上の苦境は行き詰まりにまで来ていると指摘しています。共産党は経済コントロールに頼って統治を維持し続け、さらには地方政府の腐敗さえ安定維持の為に庇護してきたため、経済改革を行えば、中国共産党が解体に直面し、改革を行わなければ国が崩壊するからです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/07/20/atext934699.html（中国語）
（翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/蒋）
