【新唐人2013年8月3日付ニュース】先日ニューヨークタイムズ紙が発表した経済学者ポール・クルーグマン氏の評論は、中国の低消費・高投資経済を“ポンジ・スキーム(詐欺の一種。日本では投資詐欺の一形態を指す)と指摘しており、現在、中国経済は前へ進まなければ倒れてしまう自転車操業に陥っていると述べています。
アメリカ・プリンストン大学経済学部ポール・クルーグマン教授は2008年のノーベル経済学賞の受賞者で、ニューヨークタイムズ紙のコラムニストでもあります。
クルーグマン教授は、中国の“低消費・高投資経済”を詐欺の一種である“ポンジ・スキーム”であると指摘しています。例をあげると、現在中国企業は猛烈な投資を行っているものの、その生産能力は消費者のために使われていません。実際には、中国が今投資生産している製品は、はっきりとした最終的な買い手がいません。
長年、中国経済を研究している簡天倫博士は、経済成長の鈍化によって現れたゴースト・タウンやエコ・コール・タウンがまさにクルーグマン教授の指摘を裏付けていると述べています。
在米経済アナリスト 簡天倫さん
「中国の生産能力過剰は深刻です。電力、石炭、化学工業や鉄鋼業、全てが生産過剰です」
アメリカ・サウスカロライナ大学の謝田教授は、中国当局の“ポンジ・スキーム”は、中国国内での表れとして、株式市場、不動産市場の価格を絶えずつり上げ、中国民衆に投資をさせ続けているものの、そのお金は各クラスの政府、太子党、事業成功者の子女、政府高官の子弟に持っていかれていると指摘。中国の不動産市場は巨大なバブルでしかないと述べます。
サウスカロライナ大学 謝田教授
「中共は実際国内外どちらにもポンジ・スキームを用い、中国人と外国人を騙しています。ポンジ・スキームは経済成長を維持する原動機です。外資企業の投資や農民工の労働力搾取で、中国経済繁栄という虚像を維持して来ました」
中国共産党の“ポンジ・スキーム”は、海外に対して中国経済を絶好調とでっち上げてきました。謝田教授は、共産党当局は中国の巨大な市場と、人口の多さを餌に西側諸国の投資を引き寄せ、西側先進技術の投資者を迎え入れた後は、自国産業に模倣を激励すると同時に西側企業を排斥してきたと述べています。
グーグル社の経験が、この事を証明しています。
クルーグマン教授はさらに、中国経済を前進しなかったら倒れてしまう一台の自転車に喩え、枯渇しつつある農村の流動的な労働力はまさに中国経済がまもなく突き当たるあの壁であると指摘しています。
クルーグマン教授は、“中国のこの自転車は今、壁に向かって走っていて、しかもこの「ファシストの蛸」はすでに死ぬ前の最後の歌を歌っている”と警告しています。
教授の文章はまた、共産党政権は社会主義の未来を築いていると言うが、実際はクローニー資本主義の金ぴか時代を統括していると指摘。では、この政権の合法性はどこから来るのでしょうか?主に経済上の成功から来ていますが、この経済に問題が出た場合、何が起きるのでしょうか?
在米経済アナリスト 簡天倫さん
「中共政権の基盤は何か、経済成長です。これが無ければ、中共は何の存在基盤もありません。唯一人心を籠絡できるのは、GDPの成長だけなのです」
しかし、朱鎔基元首相の息子である朱雲来氏は先日、テレビ放送において、中国人の実際の収入はここ10年、下降し続けているという衝撃的な発言をしています。
同時にクルーグマン教授も、様々な事実から、中国共産党独裁政権によって極度の腐敗が繁殖していると指摘しています。
謝田教授は、中国の民衆はすでに共産党当局を人民のための政府と見なしていないと指摘します。また、現在のいわゆる経済成長も、人々が目にしたものは、特権階級のグループが富み、資源が奪われ空っぽになり、環境が破壊されたこと以外、何もありません。一旦中国経済のバブルが破滅してしまえば、民衆の不満が爆発し、そのうえ共産党内部の問題も加わり、最終的に中国共産党政権は徹底的に解体、粉砕されるだろうと述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/07/29/atext939652.html(中国語)
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)