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腎炎(一)―腎炎の元凶は風邪?

2010年09月25日

人間の体に2つある腎臓は、皮質と髄質、腎盂(じんう)から成る。ご存知の通り、我々の血液は24時間休むことなく、この腎臓を循環して、血液がろ過されていく。その結果、体の不要物質が尿となり、体に必要な物質は再吸収される。尿は集合管を通じて膀胱に送られて、体外へ排泄される。

排泄物の処理をする腎臓は、人体にとって極めて重要だ。そこで腎臓の炎症、すなわち腎炎は決して甘く見ることは出来ない。
 
ならば、腎炎の元凶とは一体何なのか。実は意外にも、風邪がきっかけになることが少なくないと胡先生は語る。つまり、細菌やウィルスが腎臓で直接炎症を起こすのではなく、風邪になって抗体が発生した結果、抗原と抗体が結びついたものが血流に乗って腎臓へと流れ着く。腎臓の糸球体はきわめて微細な組織なので、抗原と抗体が結びついたものがここにくっつくと炎症が起こるのである。
 
では、対処法とは?風邪を招いた病原菌を検査するのは、容易ではない。検査をしているうちに悪化してしまう恐れがある。
 
漢方の場合、とてもシンプルだ。胡乃文先生の紹介によると、発汗を促す食物を薦めている。特に生姜や葱、豆豉を使ったスープだ。ただしこれはもちろん、これは初期にしか効かないのでご注意下さい。

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