【新唐人2013年11月10日付ニュース】11月7日昼、浙江省寧波鎮海金属園区で、出稼ぎ労働者がショベルカーでパトカー3台を含む車両18台を破壊した。警察関係者9人が負傷した模様。この事件に対し、中国メディアは触れる程度で、地元警察も記者の質問に対し、正面回答を避けている。一方、ネット上では拍手喝采が巻き起こっている。
“ジャスミン革命網”によると、7日昼頃、寧波鎮海金属園区で働く貴州省出身の出稼ぎ労働者がショベルカーを動かして、園内に止まっている車両15台を次々押しつぶした。後に道路に出てからも複数の車両を破壊。警察が道路を塞いだが、男性はパトカー3台をひっくり返した。その後、警察が男性に向けて発砲し、けがを負わせ取り押さえた。この事件で警察や警備員9人が負傷したという。
ネット上の書き込みによると、男性は給与をめぐり企業側とトラブっていたという。また、別のネットユーザーによると、この男性はその場で警察に撃ち殺されたという。この書き込みは間もなく削除された。
記者は鎮海派出所に電話をかけ、事件を問い合わせた。
記者
「昨日ショベルカー事件に関してネット上に多くの情報が載っています。お聞きしたいのは、運転手はその場で撃ち殺されたのですか?それとも負傷して逮捕されたのですか」
当直警察
「この問題は上の者に聞いて下さい」
記者
「上司はどちらに?」
警察
「います」
記者
「上司の方ですか?昨日のショベルカー事件の本当のことをお聞きしたいのですが」
警察の責任者
「(公安局)政治処に聞いて下さい。我々のような下層機関ではあなたの問題に答えられません。政治処が対外対応やメディアの取材を担当しています」
記者
「政治処にはどなたかいますか」
警察責任者
「もうおそいから退社しています。明日掛け直してください」
地元市民
「運転手は貴州省からの出稼ぎ労働者で、斎合天地公司の工員でした。労災で負傷しても合理的な補償がもらえず、何度も会社の上司に話しても解決されませんでした。会社側にも無視され、工業団地の管理委員会もこのことを解決できなかったので、報復を行ったのです」「全国各地で強制立ち退き、強制土地収用、労働者の職業病、労災問題などの問題が山積みになっています。陳情者はますます増え、陳情しても解決されないので、最終手段として暴力に訴えるしかないのでしょう。中国の庶民は可哀相です」
最近、中国では暴力による抗争事件が後を絶たない。10月28日の天安門広場での車突入事件、11月6日の山西省での連続爆発事件、7日には出稼ぎ労働者が車18台を破壊した。中国共産党官僚が怯えている中、ネットユーザーらは歓声を上げている。
「人心を奮い立たせるいい情報だ。久しぶりに気分爽快だ。英雄だ!敬意を表する」
「ショベルカーの運転をよく学ぶのも重要だ」
「車が抗争の道具になった。模倣する人が増えるだろう。官僚は禁車にしたほうがいいかも」
「政府を告発できないとなると、政府を“やる”しかない」
「弱者の法的権利を守る道が塞がれると、暴力は唯一の選択肢だろう」
「よくやった!」
(翻訳/坂本)