【新唐人日本2010年12月4日付ニュース】高まるインフレは中国の庶民の生活にも影響を与えています。スイス信託銀行によると、中国はすでにインフレを制御する最も良い時期を逃したため、来年の6月から7月にかけて、消費者物価指数が6%を突破すると見込まれています。一方、イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙は、インフレは中国自らが招いたと指摘しました。
11月29日、中国の“証券時報”は、スイス信託銀行のアナリストの話を引用。新たなインフレ圧力により、中国のインフレは来年さらに悪化し、消費者物価指数は6.3%、またはもっと高くなると予測。インフレは2011年の中国最大の経済問題になるだろうといいます。
インフレの原因について、中国はアメリカの“量的緩和”政策で、海外資金が中国に流れ込んだためと批判。一方、フィナンシャル・タイムズ傘下の“中国投資参考”の編集長ジェームズ・キング氏は、中国銀行の貸付総額は2009年の時点ですでに9兆6千億元に達したと指摘。しかし、中国政府は、2010年の10月までの貸付は6兆9千億元と発表しました。
このほか、キング氏は“闇金融”によるインフレ圧力を案じています。
情報によると、中国には膨大な闇の金融市場があり、例えば、全く監督を受けない“個人基金”が1兆元に上ります。一方、国有銀行の帳簿外の貸付額はすでに2兆元に達するといいます。また、地下銀行の今年の貸付額は4兆元に達すると推定されています。中国の闇の金融システムの資産総額は、6兆元を超えると見られます。
2010年の貸付上限の7兆5千億元を加えると、2009年の記録的な中国の貸付熱は単一の現象ではなく、ホットマネーが中国の銀行システムから流れ出ていることが分かります。
中国政府はインフレをアメリカのせいにすれば政治的に有利だと考えているかもしれません。しかし、市場に入り続ける人民元によって、10月のインフレ率は4.4%も上昇。経済成長を止めない前提で、闇金融システムを整備するのは不可能なことは中国もよく知っています。通貨の供給問題を根本的に解決しない限り、インフレを抑えるのは無理だとキング氏は述べます。
深刻なインフレは結局、中国政府の本性によるものだと、キングさんは指摘しました。
新唐人テレビがお送りしました。http://ntdtv.com/xtr/b5/2010/11/30/a462325.html#video
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