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軍施設侵入は「香港独立派」?中国官製メディアの動機は

2014年01月03日

【新唐人2014年1月3日付ニュース】1月1日、香港警察は12月26日に中国人民解放軍駐香港部隊の本部に侵入して抗議した香港市民4人を逮捕しました。中国政府系メディアは、この4人は「香港独立派」であると伝えています。では、今回の事件を本当に香港独立運動と見ていいのでしょうか。

 

今回の中国人民解放軍駐香港部隊に侵入した香港の人々の行動は「香港独立運動」と言えるのでしょうか?いわゆる「香港独立運動」は果たして今、深刻な傾向にあるのでしょうか。

 

趙培

厳密に言えば、「香港独立」勢力の数は香港に多くありません。中共は民衆化運動と「香港独立運動」をイコールと見なしていますが、その歴史を見てみましょう。

 

1946年、当時の香港総督サー・マーク・アイチソン・ヤングは香港の政治制度改革を推し進め、第二次世界大戦後の香港における高度な自治権、自主権を認め、独立することを認めました。中共は元々民主化を恐れており、香港が民主化すると独立するものと考えています。このため1967年香港では、中共の指示による「六七暴動」が起き、テロ活動とスパイ潜入などの手段で、サー・マーク・アイチソン・ヤングの香港民主化計画を破綻させました。

 

1989年の天安門事件の後、香港の人々の中共に対する恐怖と排斥意識が高まり、香港の民主化を求め、人権を守ろうとしました。

 

香港市民の心配は過剰ではありませんでした。1997年以降、中共は極力香港を赤化し、異見者の無条件逮捕のために、「二十三条」を通過させようとしました。この事は2003年 香港人50万人の二十三条立法反対デモを引き起こしました。結果、中共が招いた抗議者らが所謂「香港独立分子」になったのです。周知のとおり、中共は民主化を求めるデモ行進の中で、少数が掲げている英植民地時期の香港政府の旗を「香港独立」の証拠にしているのです。

 

中国政府系メディアがここ数年、大げさに騒ぎ立てているいわゆる「香港独立」ですが、背景に政治的要因が絡んでいるのでしょうか。

 

評論家 趙培

中共が騒ぎ立てるのには3つの目的があります。1つは、香港に対するコントロールの強化。この事を二十三条立法推進の口実にする事も考えられます。2つ目は、「香港独立」を利用し、大陸民衆に香港の民主化要求に対する憎しみを植え付けること。3つ目は、香港行政長官を挿げ替える口実にする可能性もあります。香港自治に対する中共の干渉は香港市民の中共排斥意識を引き起こしています。この民意は主流ですが、本当に香港の独立を求めているのはごく少数です。解放軍駐香港部隊の撤退を求めた今回の行為は、はっきり言えば、香港人の自由を抑圧する中共への抗議なのです。

 

ありがとうございました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/01/02/atext1035368.html (中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/水田 映像編集/工)

 

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