HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

【禁聞】天安門事件25周年を前に見せしめ逮捕が横行

2014年05月13日

【新唐人2014年5月13日】天安門事件25周年を前にして、ベテラン記者の高瑜さんや人権派弁護士の浦志強氏など、影響力の大きい各界の人物が逮捕されました。なぜ、国際的にも有名で、活躍を続ける彼らが集中的に逮捕されたのでしょうか。

 

5月3日、中国の学者や人権派弁護士、天安門事件の犠牲者の家族などにより、北京で天安門事件の記念シンポジウムが開かれ、真相究明が呼びかけられました。

 

シンポジウムがネットで公開されると、参加者はほぼ全員、警察に出頭を求められたり、家宅捜索に遭ったりしました。

 

人権派弁護士の浦志強氏、中国社会科学院の研究員、徐友漁氏、北京電影学院の郝建教授、女性作家の劉荻さん、天安門事件の再評価を求める胡石根氏など5人が、北京の公安当局に「騒動を挑発した罪」で拘留されました。

 

また、勇敢な発言で知られる北京のベテラン記者、高瑜さんが4月末に失踪しました。そして5月8日、70歳の高齢の彼女は、国営テレビで「国家機密」を漏らしたと「罪を認め」ましたが、映像にはモザイクがかけられていました。

 

これについて香港の「アップルデイリー」は、年老いた女性と司法を辱める行為だとし、中共当局は正気ではないと批評しました。

 

一方、「ロサンゼルス・タイムズ」は、最も尊敬されるべき中国人記者の高瑜さんがカメラの前で「罪を認める」など、実に皮肉だと指摘しました。

 

アメリカ在住の中国人民主活動家、鄭存柱さんは、中共当局はこの25年、ずっと天安門事件の真相を隠し続け、特に若者に関心を持たれるのを恐れているため、事件の真相を伝えようとする人たちを弾圧していると述べました。

 

民主活動家 鄭存柱さん

「高瑜さんの逮捕は当局の口実です。6月4日を前に、事件の真相を伝える人や注目を浴びる人を制御しています」

 

高瑜さんは1988年当時、「経済学週報」の副編集長でしたが、天安門事件により逮捕され、1993年には、国家機密漏えい罪で6年の懲役刑が下されました。

 

また1995年以来、勇気あるジャーナリストとして、幾度も国際的な賞を獲得しています。

 

報道によると、高瑜さんが漏らしたとされる「国家機密」は、「西側の憲政、普遍的な価値観、公民社会、新自由主義や西側メディアの考え方などを広めてはならない」ことをテーマとする9号文書だそうです。

 

趙紫陽元国家主席の秘書を務めた鮑彤氏は、高瑜さんの逮捕について、裁かれるべきなのは政府のほうだと述べます。

 

趙紫陽元国家主席の秘書 鮑彤氏

「9号文書の内容が正しければ、漏れても恐れることはない。裁かれるべきは高瑜さんではなく、政府や裁判所です。法律を無視するどころか、踏みにじっているのでは?」

 

北京大学の焦国標元副教授は、天安門事件の再発を防ぐために、高瑜さんなどを逮捕して、恐怖を広く振りまいていると指摘します。

 

北京大学 焦国標元副教授

「6月4日を前に勇敢に発言する人を抑えれば、6月4日が来ても、事態を制御できます」

 

「アップルデイリー」は、周永康事件の影響が広がり続け、当局の高官のスキャンダルが絶えず、「テロ」も頻発している状況で、当局は腐敗にもテロにも有効な手を打てていないため、政府に反対する者を弾圧し、市民の関心を移すことは、高官の誰もが望むことだと指摘しました。

 

さらに、当局が天安門事件の再評価を求めてきた高瑜さんや国際的にも有名な人権派弁護士の浦志強氏などを逮捕したことは、見せしめのための処罰だとも述べています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/05/10/a1108812.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/工)

 

トップページへ