HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

高圧下の新疆 悪循環の「治安維持」 

2014年05月26日

【新唐人2014年5月26日】新疆ウイグル自治区ウルムチ市で22日に発生した爆発事件では、少なくとも39人が死亡し、百人近くが負傷しているとのことですが、事件の原因についての詳しい説明はされていません。事件発生後、中国当局は今回の事件を「暴力テロ攻撃」と位置付けました。しかし、海外からは、当局の高圧的な抑圧下において、新疆地区の暴力事件は減るどころか、却って頻繁に起きているのはなぜか、という疑問の声が寄せられています。

 

政府系メディアによると、事故が発生したのは新疆ウイグル自治区ウルムチ市沙依巴克区公園北街の朝市で、午前7時50分ごろ。ナンバープレートを付けていない2台のジープが、突然街頭の人混みに突っ込みました。

 

目撃者によると、2台のうち1台のジープから複数の爆発物が投げられ、現場では連続して激しい爆発が起きていたそうです。

 

これはウルムチ市で、ひと月も経たないうちに起きた、2度目の爆発事件です。

 

3週間前の4月30日の夜にも、ウルムチ南駅で爆発事件が発生し、3人が死亡しました。当局は翌日、事件解決を宣言しました。さらにさかのぼり、3月1日、雲南省の昆明駅で無差別切り付け事件が発生し、29人が死亡。当局はやはり翌日、迅速な事件解決を発表しました。

 

時事評論家、文昭さんは、当局がこれほど早く事件を解決したと発表するのは、非常に疑わしいと指摘します。

 

中国問題専門家 文昭さん

「毎回 重大事件が発生した後、当局はすぐに事件解決や犯人逮捕を発表しています。しかし、毎回 次の事件発生を阻止するための十分な情報も得ていなければ、所謂『テロ組織』への『打撃』も行っていません。これは非常に疑わしいのです。他の国の対テロ活動の結果とは完全に違うからです」

 

5月21日、中国当局が上海サミットで「テロに対し容認しない」と宣言しましたが、その翌日に爆発事件が起きました。なぜ厳しい抑圧下にある新疆地区で、テロ攻撃が絶えないのか、と疑問を抱かずにはいられません。

 

世界ウイグル会議報道官 アリム・セイトフ氏

「中国当局は『銃』を持っており、銃口から政権が産まれると信じています。だから銃で全て解決できると考えています。65年間、彼らは銃で新疆、チベットの人々を鎮圧してきました。問題は解決するどころか拡大しています」

 

2009年7月5日の「ウイグル騒乱」事件以来、中国当局は新疆の武装警察を7万人に増やしましたが、これは中国全土で最も多い人数です。この他にも、新疆には10万人以上の兵力を配置しています。しかし、世界のテロ指数によると、過去10年来、中国のテロ指数は世界第43位から23位に上昇しており、安全でない国家のひとつとなっています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/05/23/atext1111329.htmll(中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/萩野 映像編集/工)

 

トップページへ