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【禁聞】チベット地区に24の派出所増設

2014年06月27日

【新唐人2014年6月27日】中国当局はチベット地区の寺院への監視とコントロールを強化しています。近日、甘粛省夏河県ラプラン寺地区に24の派出所が増設されました。また、寺院に警察や工作チームが進駐していますが、チベット人の更なる反発が懸念されています。

 

インド・ダラムシャーラーに本部をおく「チベット亡命政府」はアメリカのチベット支援団体が発表した報告書を引用し、中国当局が2010年11月から、青海省全域の大型中型チベット寺院133カ所の中に派出所を設置したと伝えています。

 

目下、甘粛省チベット人居住区の24の寺院にも警察機関が設置されています。夏河県だけでも、1週間の間、5つの寺院に警察機関が設置されました。

 

報告書では、今回の行動は中国当局の政策の一部であり、チベット地区内のすべての寺院を監視するのが目的だと指摘しています。

 

「チベット亡命政府」の駐台湾代表、ダワ・ツェリンさんは、当局はチベット地区の管理において有効的な方法がないため、警察や工作チームを寺院に進駐させるなどの高圧的な管理方法を取っているが、チベット人の更なる反発を買うだけだと指摘します。

 

「チベット亡命政府」駐台湾代表 ダワ・ツァェリンさん

「中共のチベットに対する高圧政策は強化の一途をたどり、すでに日常化しています。2008年以降 、ずっと強化しています。中共はチベットを巨大な刑務所にしています。チベット人を対象にした鉄の幕を造っているのです」

 

去年10月、共産党の高官を務めるあるチベット族が、チベットで行っている当局の暴政を暴く書籍を出版しました。本の中で彼は、ラサの街頭の武装警察の行為は極めて非人道的であり、彼らは毒蛇のように人を殺し、思うがまま地元住民に暴力をふるい、財産を略奪する。抵抗する人は容赦なく殺すと述べています。

 

チベット支援団体によると、2008年に発生したチベット騒乱以来、当局は目標を定めて戦略的な措置をとり、チベットに対する管理を強めています。現在、当局は寺院の安全を守るとの名目で、警察をチベット寺院に進駐させ、寺院の監視と愛国主義教育を行っています。

 

チベット語メディアは、中国当局は独裁体制への忠誠をもって、チベット人のダライラマへの忠誠心に取って替わろうとしていると伝えています。

 

中国当局はある文書の中で、甘肅省夏河県に24の派出所を新設したのは、チベット地区寺院への政治的関心のためであるとしています。夏河県はチベット人の焼身自殺が最も多い地区で、2009年から既に数十人が焼身自殺しています。

 

2012年初め、中国当局はチベット地区で「国旗や指導者の像を各家庭と寺院に送る活動」を強制的に行い、チベット寺院に中共の4大指導者の写真を飾るよう要求しました。この事はチベット人の強烈な不満を呼び、この年、86人が焼身自殺をもって抗議しました。

 

長年中国の民族問題に注目しているアメリカの民間団体「公民力量」の創設者、楊建利さんは、中共はチベット寺院を分裂勢力の根本的な力と見ているため、寺院の統制を緩めないと述べます。

 

「公民力量」創設者 楊建利さん

「この種の措置による反発は非常に大きいのです。寺院は宗教の自由の制限がますます制限されると感じ、寺院同士の連絡もできなくなっています。ここ数年は130人以上のチベット人が焼身自殺で、抗議を行っています。当初は主に僧侶でしたが、これは寺院への統制と直接的な関係があります」

 

「チベット亡命政府」は去年、「なぜチベットが燃えているのか」と題した白書を発表し、焼身自殺の主な原因は過去60年間、中共がチベットで実施した政治上の抑圧、文化の抹殺、差別、経済上の搾取、環境破壊などによるものであると指摘しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/06/27/a1119161.html (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/萩野 映像編集/李)

 

 

 

 

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