【新唐人2014年8月15日】8月12日、大陸メディアは相次いで中共メディア「環球時報」の記事を転載しました。中国の腎移植の専門家がカンボジアの臓器密売に関与していたという内容ですが、記事は様々な憶測を呼んでいます。
記事によると、11日、「カンボジア日報」「プノンペンポスト」など、カンボジアの主要メディアは、プノンペンで9日、腎臓の密売組織が摘発されたことを報道しました。容疑者9人を逮捕しましたが、内訳は、51歳の中国人専門家が1人、カンボジア武装部隊病院の院長が1人、副院長が1人、ベトナム人が3人とそのほかの関係者が3人です。
報道によると、中国人は病院が招聘した腎移植の専門家です。ただし彼はプノンペンに常駐しておらず、必要な時しか来ません。また、ベトナム人は腎臓の販売に関わった疑いがあります。
カンボジア国家警察によると、ある人物が軍の憲兵部門に情報を提供したことがきっかけで、調査が始まりました。地元のウェブサイトは複数の医師の話として、軍の病院には臓器の密売組織がすでに2年は存在していたと報道しました。
これについて、アメリカ「大紀元」のコラムニスト、陳思敏さんは「中共の軍が臓器狩りに関与していることはよく知られているが、カンボジアも軍の病院が違法な臓器移植を主導していた。これは、偶然の一致なのか?」と述べます。また中国において、腎移植のできる専門家は高い報酬が約束されているうえ、「副業」も尽きません。なぜ危険を冒してまで、カンボジアで違法な手術をするのかと疑問を投げかけました。
また、腎移植を受ける患者の大多数が中国人だと報道されましたが、カンボジアの医療技術は中国より、はるかに遅れています。陳思敏さんは中国人がわざわざカンボジアに手術を受けに行く理由があるのかと首をかしげます。
記事は医師の話を引用して、地元では腎臓1個が3万5000ドルから4万ドルの価格で、暴利を得られると述べています。犠牲になっているのは、スラムに住む貧しい人々です。
米在住評論家 伍凡さん
「彼らは利益のためです。人を1人殺して臓器を奪うと数万ドルになります。中共は臓器狩りが暴露され、やりにくくなったので、カンボジアに移転したのでしょう」
政治評論家の伍凡さんはカンボジアについて、共産党政権ではないものの、中国との距離が近く、中共からは巨額の投資や軍事的な援助を受けている点に触れました。
米在住評論家 伍凡さん
「カンボジアの武器、軍需品、軍服、靴、帽子は中共が提供しました。カンボジアは共産党政権時代、国民の3分の1を殺しました。現在の指導者はポルポトの配下です。中共は臓器移植基地をカンボジアに移し、人を育成する気でしょう。市場も貿易ルートもあります。米国ではできないことです」
時事評論家の邢天行さんは、中国は臓器狩り技術を外国に広めていると考えます。
時事評論家 邢天行さん
「中国で臓器狩りは軍から始まりました。多数の移植医を育て、いわゆる医療技術が高まりました。彼らは今その犯罪行為を外国に広めています」
邢天行さんは、臓器狩りはデリケートな話題だと述べます。アメリカ人作家、イーサン・ガットマンさんの新書「大虐殺」によると、法輪功学習者から臓器を奪う中共の臓器狩りは続いています。邢天行さんは、中国の軍医が中国で違法に奪った臓器を輸出していたのではないかと考えています。
大陸のポータルサイト「網易」が「環球時報」の記事を転載したところ、わずか1日で書き込みは3万5000に達しました。あるネットユーザーは「記事の情報量が随分と豊富だが、まさか環球時報のような『エセ新聞』がスクープするとは…」と書いています。ほかには、「これは嵐の前触れではないか」という見方や「これまで臓器移植の事件について半信半疑だったが、今回の報道で、本気で信じる気になった」という書き込みもありました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/08/15/a1130500.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/佐藤 映像編集/李)