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米ステルス戦闘機 機密漏えいで判決

2011年01月23日
米ステルス戦闘機 機密漏えいで判決

【新唐人日本2011年1月24日付ニュース】米空軍のステルス戦略爆撃機B-2(愛称“スピリット”)の研究開発に関わったあるエンジニアが、中国に軍事機密を売った罪で、24日、米連邦裁判所で量刑が下される。陰謀罪、武器禁輸違反罪、脱税やマネーロンダリングなど14の罪状がすでに認定され、最高刑は終身刑となる。

 
BBCによると、66歳のインド系米国人のエンジニア、ノシル・ゴワディア(Noshir Gowadia、)被告は、巡航ミサイルが赤外線探知を回避する設計資料を中国に売り渡していた。
 
被告検察、双方の陳述が終わった後、ゴワディア氏へ刑期が宣告される。ゴワディア被告にも、最終弁論の機会が与えられる予定。被告は2005年の逮捕以来、ずっと連邦刑務所に収監されていた。
 
連邦裁判所の陪審員は去年8月、B-2ステルス戦略戦闘機の設計士、ゴワディア被告が軍事機密を中国に売ったほか、巡航ミサイルの設計で中国側に手を貸したと認定した。
 
検察は、被告が中国側から少なくとも11万ドルを受け取ったと指摘。しかも、この金でハワイにある数百万ドルの邸宅のローンを返済したと訴えた。検察側によると、被告は2003年地元で、口頭で、ステルス技術の機密情報を中国側に紹介したという。
 
ゴワディア被告は1944年生まれのインド出身。その後米国に移住し、米国籍を獲得。1968年から86まで、有名な飛行機メーカー、ノースロップに勤務。単独で、B-2ステルス戦略爆撃機の推進システムの計画と設計を完成させた。“飛行機の赤外線回避技術の父”と称される。
 
米司法省のクリス副大臣はかつて、ゴワディア被告は金のために、中国へ米国の最先端武器を売り渡したと糾弾。有罪は自業自得だと突き放した。この判決は、カネのために軍事機密を売り払う人たちに、明確なメッセージを送ることになるとも述べた。
 
ここ数年連続で、中国に米機密情報を売り渡す事件が明かされ続けてきた。昨年7月、中国系米国人、鐘東凡はスペースシャトルの機密情報を中国に漏らしたため、米国の裁判所から15年の禁固刑を下された。
 
このほか、麥大志(Chi Mak)は、米国の国防情報を中国のために盗んだ疑いで、2007年、24年の刑になっている。
上のリンクをクリックすると、このニュースの中国語版が見られます。

 

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