【冒頭の詩】
說月
玉盤寶鏡都指月,溫柔銀光照黑夜。
嫦娥奔月塵緣絕,吳剛砍樹耐性缺。
明月最圓中秋節,思親遊子愁難解。
月の話
玉盤 円鏡は月を指し 月光が闇夜を照らす
嫦娥(じょうが)は一人月に住み 呉剛は 今も修行中だ
中秋節は満月が輝き 人は故郷へ思いをはせる
【漢字について】
1、甲骨(こうこつ)文字:
四千年近い歴史を持つ漢字の中で、最古のものとして残っているのが甲骨文字。殷の時代、国にとって重要なことがあると、亀の甲羅や牛の骨を焼いて占った。そのひび割れで出た占いの結果は、刻して記録された。この際使われたのが、甲骨文字だ。
2、金文(きんぶん)文字:
甲骨文字の後、つまり殷・周から秦・漢の時代まで使われた文字。青銅器に刻されたり、鋳込まれたりした。ここでの金は、青銅器を指す。当時は、官職に任命されたり、戦功を上げたりすると、それを青銅器に記録したという。
3、小篆(しょうてん)文字:
金文の後に誕生したのが篆書(てんしょ)。これは小篆と大篆に分かれる。秦の始皇帝は、まちまちだった文字を統一し、標準書体を定めた。これが小篆である。
4、楷書(かいしょ):
南北朝から隋唐の時代にかけて標準となった書体。漢の時代まで使われた隷書から発展したもの。
(翻訳/深澤 映像編集/李)