【新唐人2011年3月8日付ニュース】中国政府は人民代表大会で今年の国防予算が、前年比で12.7%の増加になると発表。二桁の軍事費の伸びは、どの国にとっても脅威にはならないと強調したものの、空母の建造や最新ステルス機のテスト飛行など、外国の不信を強く招いています。では、専門家の声をどうぞ。
評論員 文昭氏:「過去1年の中国の周辺地域の状況ですが、まず、米韓の合同軍事演習。アメリカは太平洋西部の軍事配備を増強しました。同時に、中国と日本との衝突。南シナ海の争いもありました」
「表面的には、軍の増強はこれらの変化に対応するためのように見えますが、別の角度から見ると、北アフリカや中東の民主化運動のあと、共産党政権は、軍人への待遇を改善し、軍の掌握に心を砕いています」
「ただし非常に重要なのは、中国の軍隊が独立性を日増しに増している点です。過去1年、中国軍は党の指導者の統制を受けない傾向が強まっています。たとえば、一部の問題に対して、軍が自らの観点を発表するなど。これは、以前は見られませんでした」
「つまり共産党政治集団の内部において、軍人の地位が今、上がってきているのです。逆にいえば、共産党指導者の軍への統制力がどんどん弱まっています」
「実は軍というのは、強大な利益集団です。もし中国が周辺国家と平和的に共存し、衝突がなくなったら、軍人から見れば利益がなくなっていきます。周辺国との関係が緊迫(きんぱく)するほど軍の利益が増します。より多くの予算を得られるからです。しかも、軍の政治的地位も高まります」
「つまり中国と周辺国との関係が緊迫すればするほど、軍事衝突の脅威が増すほど、軍人の地位が高まります。これと比例して、軍はより多くの利益を得られます。ここには政治的関係が存在するのです」
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