【新唐人2015年03月19日】中共衛生部の元副部長、黃潔夫(こうけつふ)は、先日香港メディアの取材を受けた際、中国では死刑囚の臓器を利用した臓器移植によってダーティーな利益チェーンが作られていたが、周永康の失脚によってようやく断ち切られたと述べました。一方、専門家はこの言い方に疑問を投げかけます。
黃潔夫元衛生部副部長は、香港メディアの取材を受けた際、中国の臓器移植業界はかなり乱れていたと述べました。
元衛生部副部長 黃潔夫
「言葉ではっきり言えない、敏感で複雑なゾーン、つまり タブーになりました」
2001年に衛生部の副部長に就任した黃潔夫は、現在は中央保健委員会の副主任を務めています。過去10年、黃潔夫は多くの国際的な場面で中国の臓器の乱用について弁護をしてきましたが、そのつど、疑問を投げかけられました。
今回、再度移植業界の乱れに触れましたが、黃潔夫は出処不明な死刑囚の臓器は、周永康に責任を問うべきだと暗示しました。
元衛生部副部長 黃潔夫
「周永康は我々の政法委員会書記で、元政治局常務委員です。これは周知のことです。彼の背景は新聞が毎日報道しています。死刑囚の臓器がどこから来ているのか、はっきりしているのでは?」
しかし、周永康が警察・政法部門に入り、トップまで上り詰めたのもここ10 年のことです。一方、中共が死刑囚の臓器利用に関する規定を作ったのは31年前のことです。また、アメリカの国会では早くも14年前に天津武装警察病院の元医師王国斉(おうこくせい)さんが死刑囚からの臓器利用を証言しました。
しかし当時、周永康はまだ政法部門に入っていませんでした。中国の臓器移植の乱れは数十年前から存在していたのに、周永康以前の政法部門の官僚にはなぜ責任を問わないのか。黃潔夫はなぜ周永康がトップを務めていた10年間だけを問題にしているのか、専門家は疑問を投げかけます。
中国問題専門家 橫河さん
「周永康の罪を問うことが目的なら、死刑囚臓器の問題だけではありません。2002年から彼が失脚するまでの間、最も深刻なのは死刑囚臓器の問題ではなく、法輪功学習者からの臓器狩りの問題です」
元衛生部副部長 黃潔夫
「司法部門の大部分の人には感謝している」
今回、黃潔夫は「大多数の司法関係者は不法な臓器移植に関与していない」と強調しました。また、死刑囚の臓器の使用停止は胡錦濤、温家宝、習近平、李克強などの支持のもとでやっと実現できたとも述べました。専門家は、大きな抵抗勢力があるようだと分析します。
中国問題専門家 橫河さん
「中共指導者2代にわたって、完成させられたことですが、最大の問題は死刑囚臓器の問題ではなく、法輪功学習者からの臓器狩りです。中共の言い方に基づくと、『大部分の人は罪を犯していない』ので、死刑囚臓器利用は問題ではないはずです。だから今 周永康を中心とする、上から下に至る利益チェーンが存在するならば、それは死刑囚の臓器問題ではないということです」
去年、法輪功迫害国際組織の調査には大きな進展がありました。中共解放軍総後勤部の衛生部長、白書忠(はくしょちゅう)が、軍病院は江沢民の命令で法輪功学習者からの臓器狩りを行っていたことを認めました。
「追跡国際組織」調査員
「法輪功学習者からの臓器摘出は、総後勤部の王克部長の命令でしたか?それとも軍事委員会からの命令でしたか」
総後勤部元衛生部長 白書忠
「当時は江主席からこのことについて、指示がありました」
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/03/17/a1184972.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/水田 映像編集/李)