【新唐人2011年4月22日付ニュース】広東省の経済地域・珠江デルタの鉛汚染が更に悪化していることが、調査でわかりました。中国の南方地域には、鉛精錬や鉛蓄電池企業が多く、汚染物質の排出や使用済み蓄電池の低回収率が、汚染の主な原因だと言われています。
国土資源部のデータによると、中国では重金属汚染により、毎年1000万トンの穀物が減産し、1200万トンの穀物が重金属に汚染されるそうです。珠江デルタの地質調査では、土壌の半分が鉛に汚染され、毎年悪化していることが分かりました。
専門家は、自動車用鉛蓄電池やニカド電池が主な汚染源だと指摘します。最近、浙江省台州市では、市民の血中鉛濃度が基準より高いことが判明しました。
華南師範大学化学環境学院教授 李偉善:「工業排出により土壌が重金属に汚染されると取り除くのは至難です。植物は何でも吸収するので土壌に含まれると重金属も吸収してしまいます」
調査によると、中国では9割の市民が使用済み蓄電池の処理に無頓着だそうです。また、蓄電池メーカーはコストダウンのため、環境保護設備を稼動させないそうです。
中国化学物理電源行業協會秘書長 劉燕龍:「電池業界には水銀やカドミウム、鉛などの分類があります。生産過程で電池廃棄により汚染が発生します。湖南 雲南 安徽 河南 山東には鉛酸電池工場が多く、湖南雲南の場合は鉛鉱の精錬工場が多いのです」
中国国家工業情報化部によると、2009年電池業界が排出した重金属を含む汚水総量は1200万トン。うち、鉛蓄電池企業からの汚水は1000万トンだそうです。
新唐人テレビがお送りしました。
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