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一人っ子政策から逃れ 山に隠居12年

2011年04月27日
 
【新唐人2011年4月28日付ニュース】孔子の「論語」には“苛政は虎よりも猛し”とあります。ある婦人が家族を虎に食い殺されながらも、その土地に住み続けますが、そこには悪い政府がないからだというのです。最近、中国では一人っ子政策から逃れるために、山に12年間隠居している家族のことが話題になっています。
 
中国河南省のある村の農民・袁さん一家は、山に洞窟を掘り、12年間も住んでいました。一人っ子政策から逃れて、男の子を生むためでした。袁さん一家のことは、大陸メディアによって明るみになりました。
 
報道によると、袁さん夫婦はここに移り住んで5人の娘を産んだものの、生活が苦しいため、末っ子は生まれてすぐ親戚に預けました。しかし、親戚から扶養費をもらったことで、人身売買の容疑をかけられ、警察に逮捕されました。結局3500元の罰金を払って保釈されたそうです。
 
このことが伝わると、大陸のネット上ではたちまち議論が沸きあがりました。“男尊女卑”、“愚昧”、“貧しくて当たり前”などの非難の声もありますが、多くのユーザーらは同情を示しました。
 
あるユーザーはこういいます。“この一家にとって3500元は大金。貯めるのに3~4年はかかるだろう。農村の老人にとって、唯一の楽しみは孫を見ること。息子がいないと孫もいない。その寂しさはあなたには想像もできないだろう”。
 
こんな嘆きもあります。世界で唯一一人っ子政策を行う国―中国。“苛政は虎よりも猛し”。
 
また、こんな声もあります。“このような現状を変えるには、国と政府が農村高齢者の老後問題を解決すべきだ。国は裕福になったのに、ご飯も満足に食べられない貧しい人が大勢いる。民のために働く役人は何人もいない。貧しい人を気にかけている役人などいるのだろうか。
 
また、こんな指摘もあります。“まず、農村では生活保障がないため、子を育てて老後に備える古い考えがまだ残っている。次に、大家族は安全という観念。なぜなら中国の農民は安全感がないから。互いの信頼がないため、地域文化や差別問題が生じてくる。”
 
ネット上の議論から中国が抱える様々な社会問題がうかがえます。一体中国の農民が愚昧なのか、それとも政府の農村政策、一人っ子政策が愚昧なのでしょうか。
 
新唐人テレビがお送りしました。
(中国語)
 

 

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