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「失独者」1000名 当局に年金の約束履行を求め北京集結

2015年12月04日
「失独者」1000名 当局に年金の約束履行を求め北京集結

【新唐人2015年12月4日】12月初め、中国各地から千名以上の「失独者」(一人っ子を亡くした親たち)が北京入りし、当局の「衛計委」(衛生と人口計画委員会)の前に集まり、政府に、「一人だけ産めば良い、政府に老後を託せ」との約束の履行と補償を求めた。

 

12月1日と2日は、連日雨だった。これら「失独者」の大半は50歳過ぎで、彼らが集まった目的は、一人っ子を亡くした家庭の老後問題を「計生法」(人口と計画生育法)に書き込ませるためである。彼らは、老後も安心して医療サービスを受けられ、不安のない老後を望んでいる。

 

北から来た「失独者」の馬さんが、『新唐人』の記者に、「新疆、チベットの方が来られない以外、他の地方の人が来ている。政府に約束の履行と補償を求めたい。私達500人が陳情書にサインした。あと100人ぐらいは、恐れてサインしていない。昨日と今日、「衛計委」の人が出て来て、陳情書を受け取ってくれた」と話した。

 

一人の「失独者」は、「自分達は真面目に国家の法律を守った。今まであった苦しみは、すべて政府によって引き起こされたものだ。当時、政府の一人っ子政策に従って、一人しか産まなかった。政府が作った政策のリスクを受けたが、政府は、約束を守ってくれない」と泣きながら記者に訴えた。

 

他の「失独者」は、「私達は、毎日、苦しみの中で生きている。私はもう61だ。子供はもう産めない。私達は、人と付き合うのが怖くて、毎日嘘をついている。人と付き合うと、子供は何歳かとか、どこで仕事しているのか、結婚したか等皆平気で聞いてくる。私達はひたすら嘘をついて、逃げる。歳を取ると、生活の中の小さい事も大事になる。電球を替えることさえ難しい。病気になったら知る人も居ない。死んでも火葬場に連れていってくれる人も居ない」と言う。

 

安徽省の「失独者」胡麗英(こ れいえい)は、「ここにいる老人達は、当時、政府の政策に従って一人しか産まなかった、今、彼らは歳を取り、病気になった。政府には責任がある」、「私達のような人達は、毎日が苦しくて、子供がいなくなってから、幸せもなくなった。新年や祝日は最も悲しい」と話す。

 

もう一人の「失独者」念子媽(仮名:子を思いつづける母)は、「当時、自分達は『計生法』に従って子供は一人しか産まなかった。今、自分達は唯一人の子供を失った。法律は自分達に法的な権利を与え、老人の面倒を看る責任を果たす義務の所在を決めるべきだ。政府の一人っ子政策のリスクによって、私たちは「失独者」になった。私達は、国家の法律に守られるべきだ」と語った。

 

調査によると、1日目の請願活動は午後5時まで続いた。政府側から代表者と交渉すると言われ、代表者を送り込み交渉したが、結果が得られず、政府側に帰って待つようにと言われた。

 

しかし、現場に警察が列を作って、その後ろには、連行用のバスが用意されていた。最終的に、警察側は抗議者に対して行動しなかった。

 

翌2日、「衛計委」前に集まる「失独者」が前日より少なくなった。理由は、北京の天気が寒く、年配者が耐えられなく、ホテルに戻ったことによるようだ。

 

 

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/12/02/a1239275.html(中国語)

(翻訳/小松)

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