【新唐人日本2011年6月17日付ニュース】中国の長江流域の水汚染は周知のことですが、最近、北京や広東の河川の汚染問題も相次ぎ明るみになりました。人々の運命を握る河川、その河川の運命はどこに向っているのでしょうか。
北京市水務局の5月の最新データによると、北京の一人当たり水資源は、数年前の300立方メートル未満から100立方メートルに減少。国際最低基準の1000立方メートルには、はるかに及びません。
政府の公開資料では、汚染が認められた河川はごくわずか。しかし、民間団体の調査では、北京の8割の河川が汚染され、政府の発表をはるかに上回っています。
河川の保護活動を行っている北京の“楽水行”の発起人の一人・張さんは、北京の一部の河川は悪臭を放ち、水色も変わり、見た目だけで汚染が分かるといいます。
“楽水行”の発起人 張峻峰:「汚染され黒ずんで悪臭を放つ、灌漑にも使えない水はほとんと正常には使えません。その周辺に住む場合時間が長くなると健康に大きな危害を与えます。現在 北京だけでなく、中国全ての都市が同じ状況です」
中国第二の川・珠江の支流―東江も、深刻な汚染に晒されています。
ラジオ・フリー・アジアによると、東江の源流にある江西省尋鳥県では、政府の“60万ムーの果樹のために奮闘する”政策の下、過度の開発と森林伐採により、大量の殺虫剤や化学品が川に流れ、深刻な汚染を招きました。住民によると、10年前の東江の水はそのまま飲めたそうです。
しかし今、現地の裕福な家庭は東江の水は飲みません。貧しい人だけが東江の水を汲んで飲料水にしているそうです。
中国国家環境保護省の“中国環境状況公報”によると、中国の環境は深刻な状態で、長江、黄河、珠江、松花江、淮河、海河、遼河などの7大河川は全て汚染されています。
国際環境保護団体・グリーンピースによると、中国では9千万人が水汚染の危険に晒されています。2008年、グリーンピースは南京化学工業園近くの農家を尋ねました。
農家:「昔は水がきれいでした」
グリーンピース:「今の水は?」
農家:「今はだめです 汚れています。向こうからの水で野菜が全部枯れます」
深刻な汚染問題のほか、ダムの建設により、河川が枯渇の危機に直面しています。周知のとおり、三峡ダムは過度の開発でバランスが崩れた最悪の一例です。三峡ダムによって、長江の水位が下がっただけでなく、下流の湖北、湖南、江西、江蘇などの地域では降雨量が半減。多くの湖は干上がり、湖底が露出しています。
データによると、中国のここ20年で発生した干ばつは14回。うち、10回は三峡ダムの建設後に現れました。中国科学院の王光謙院士も、三峡ダムの建設後、地震が増えたことを認めました。最大震度はマグニチュード6.4でした。
自然を無視する中国共産党の闘争哲学および経済中心の過度の開発は、中国大地に計り知れない壊滅的な災難をもたらしました。今の中国人は毎日水不足や汚染水に脅えるしかありません。
新唐人テレビがお伝えしました。
(中国語)