HOME > ニュースページ > 政治 > 詳細

令計画に無期懲役判決下るも黒幕は明らかにされず

2016年07月05日

【新唐人2016年07月05日】

収賄などの罪に問われていた令計画・元中国共産党統一戦線工作部長に対し、無期懲役の第一審判決が言い渡され、令計画は法廷で罪を認め控訴しない意向を示しました。当局が令計画に3つの罪で有罪判決を下す一方で、事件の黒幕については未だ明らかにしていないことに関心が集まっています。

 

令計画事件は6月7日に非公開で審理された後、天津の第一中院で7月4日、一審判決が下りました。

 

有罪となった3つの罪は、7708万人民元(約12億3200万円)を受け取ったとする収賄罪、職権を濫用して昇級の便宜をはかった職権濫用罪、中央弁公庁の主任を辞職した後もかつての部下を通じて大量の国家機密情報を違法に取得した罪で、無期懲役と所有するすべての個人財産を没収する一審判決が言い渡されました。

 

令計画は法廷で上訴しない意向を示しました。

 

時事評論家・李天笑氏:「軽い判決だと思います。なぜ軽い判決になったかというと、令計画は江沢民派の大臣級高官にとって不利な情報をもっているという切り札があるからです。現在、習近平は躍起となって大臣級高官の粛正を進めています。令計画は京西ホテルでの盗聴のほか、あらゆるルートを通じて盗聴、録音し、多くの高官のいろいろな情報を入手しているのです。」

 

令計画が2014年末に逮捕されると、その直後の2015年初めに弟の令完成が大量の国家機密文書を持ってアメリカへ逃亡しています。

 

米国メディア『ワシントン・フリー・ビーコン』(Washington Free Beacon)は、令完成が持つ機密文書は2700件に上り、その中には、中国共産党指導者の核攻撃開始手順や中枢部についての詳細な情報が含まれていると報道しています。

 

しかし、中国政府は令完成の政治的取引には応じないと、外国メディアを通じて意思を表明しています。

 

時事評論家・李天笑氏:「令兄弟の持つ情報について、まず核攻撃を担当する部署に関してはいつでも変更が可能であり、次にいくらその他の情報を持っているにしても、政治的な結果が出てしまった後には、そんな情報も何の役にも立ちません。」

 

しかし、令完成がどんな切り札を持っているのか、多くの外国メディアで相矛盾した消息が流れています。そのため、令完成の存在が令計画の判決に影響を与えていると見る専門家もいます。

 

時事評論家・文昭氏:「中国政府は令完成がいったいどんな情報を掌握しているのか、あるいは、令完成がアメリカに渡した情報が何なのか、完全には把握していません。令計画がアメリカに渡した情報について、アメリカも中国に話すわけはないし、もちろん令完成も中国政府に話すわけがありませんから。」

 

令計画の経歴を振り返ってみましょう。令計画は1999年から2012年にかけて中央弁公室の副主任と主任を歴任しました。2012年3月に息子が起こした自動車死亡事故の不祥事を隠蔽するため、周永康と政治的取引を行いましたが、後にこの不祥事が明るみになりました。

 

2012年8月、中国共産党統一戦線部部長に就任した後、統一戦線部配下にある外郭団体によって、海外における法輪功への弾圧を推進しました。

 

今回の令計画に対する無期懲役判決により、「新四人組」と呼ばれた周永康、薄熙来、令計画、徐才厚のうち、すでに病死した徐才厚を除く3人に対し、無期懲役刑が科せられました。

 

3人は全員、法輪功への迫害に関与した「共犯者」でもあります。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/07/05/a1274553.html (中国語)

(翻訳/白白 映像編集/李)

トップページへ