【新唐人日本2011年7月8日付ニュース】歯止めがかからないインフレ、上昇を続ける物価に庶民は悲鳴を上げています。最近、中国のネット上にアメリカの物価のほうが中国より安いとのミニブログが現れ、共鳴を引き起こしています。専門家は、中国の物価がアメリカよりも高い根本原因は、共産党当局の貨幣政策、高い税収政策や内部のインフレにあると指摘します。
では、米中両国の物価を見てみましょう。中国、給料5,000元。ケンタッキー一回30元。外食一回最低100元。リーバイスのジーパン400元。車一台最低30,000元―夏利。アメリカ、給料5,000ドル。ケンタッキー一回4ドル。外食一回40ドル。リーバイスのジーパン20ドル。車一台最高30,000ドルーBMW。
アメリカ在住の経済学者・簡天倫さんは、中国の貨幣政策と財政政策を指摘します。
在米経済学者 簡天倫氏:「土地売却にしろ 投資にしろ、大量の貨幣供給と人民元の過小評価、この三つから中国の貨幣発行量の来源がどこにあるかわかります。市場になぜあれほどお金が多いのか。だから価格が高くなるのは必然的です。つまりこの三つの政策が価格高騰の原因の一つです」
また、投資や銀行融資の急増に伴い、市場の貨幣量も大幅に増えるといいます。その上、近来の地方政府の財政は、土地収入がGDPの3割以上を占め、借り入れが大幅に増え、2010年末には11兆元に達しました。このほか、輸出の拡大で内需を刺激する国家戦略、人民元の過小評価などにより、外貨準備高が大幅に増加。現在中国の貨幣供給量はすでにアメリカを超え、世界一になりました。
一方、経済評論家の草庵居士さんは、中国の通貨発行の増加と共に、インフレはさらに高進。そのため、中国の経済発展は持続不可能だと述べます。
経済評論家 草庵居士氏:「中国経済の表面だけ見ると中国の経済は 今 非常にいいように見えますが、それは庶民の財産を政府が手にしているからです。でも実際は 内部はインフレに頼っています。なぜなら貨幣発行がますます増え、その上物資がますます少なくなるからです。これは悪性循環です。このような状況下ではみんなが見ているようにアメリカの物価の方が返って、中国よりも安いわけです」
去年、中国の財政経済評論家・時寒氷さんは、アメリカ旅行の期間中、半月をかけて米中の物価の差を調べました。最終的に得た結論は、サービス業と知的財産所有権にかかわる製品以外、アメリカの方が中国より5割以上安い、ということでした。ただし、アメリカの1人あたり平均収入は中国の34倍です。
時さんはブログで、GDPがアメリカにはるかに及ばない中国で、同じ製品がアメリカよりはるかに高いと嘆きました。これは高い税収の財政政策が原因だと指摘します。
在米経済学者 簡天倫氏:「20年来中国のGDP成長は著しい。でも財政の伸びはそれを上回り、20%以上の速度で成長しています。自然に税収も高くなります。中国産製品自体は高くなくても中国の財政税収はあまりにもひどいです。コストも上げてしまい末端価格のうち50%~70%が税収と関係します。これで なぜ中国製品の値段が米国より中国のほうが高いのかが、わかると思います」
国際通貨基金の“2007年政府財政支出統計年鑑”が公表した2006年のデータによると、中国産製品に含まれる税率は世界で最も高く、アメリカの4.17倍、日本の3.76倍、EU諸国の2.33倍だそうです。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2011/07/02/a554311.html#video
(中国語)