HOME > ニュースページ > 事件・事故・災害 > 詳細

中国高速鉄道 事故が多発

2011年07月17日
 
【新唐人2011年7月17日付けニュース】6月30日、北京と上海を結ぶ高速鉄道が開通。日本やドイツなどの新幹線技術も採用しているため、世界の注目を浴びました。しかしすでに2度も電気系統の事故でダイヤが乱れました。これに対し、高速鉄道の安全と質に疑問を投げかける声が絶えません。ある専門家は、工事と品質管理に手抜かりがあったとして、危険性を指摘しました。
 
7月12日、北京と上海を結ぶ高速鉄道の安徽省宿州市付近で電気供給設備が故障。結果、北京へ向かう列車11本などに遅れが出ました。7月10日にも、山東省で雷雨が発生し、19本の列車が遅れました。
 
この高速鉄道の電気網の建設に携わったある専門家は、12日の故障はおそらく牽引システムに問題が起こったと指摘。1箇所の故障だけだったら、数秒から数分で電源の切り替えができるのに、今回2時間もかかったのは、設備そのものの問題、設備の取り付けの問題、操作上の問題が考えられ、天候の影響の可能性は低いといいます。
 
10日の雷雨で起こった停電の事故について、普通、雷で起こったショートは数秒で回復するのに、今回は長時間停電が続いたとこの専門家は指摘。これは雷で電線が切れたか、あるいは強い風で異物が飛んできて、切れた電線が地面に垂れたためだろうと述べました。
 
また大雨の影響を受けて、南京駅では深刻な雨漏り、さらには地盤沈下が起こりました。地盤沈下したところでは、水が人のくるぶしの高さを超えるところさえありました。
 
北京交通大学の李紅昌副教授は、中国の建設工事の管理体制や品質の監督、工事団体、建材の質や工事プロセスには、多くの問題があると指摘しました。
 
北京交通大学 李紅昌副教授:「多くの“ながら工事”があります。設計しながら建設しながら、計画を立てます。このような状況下で科学的な工事と管理の手続きがあるのか、工事団体の質はまちまちです。管理も標準化されていません。この現象は多くで存在するでしょう。これから高速鉄道は多くの問題が明るみにされるはず」
 
鉄道省も安全への考慮から、最高速度を大幅に変更。時速380キロから時速300キロ以下にまで落としました。
 
有名な作家の楊恒均さんが7月5日、高速鉄道に乗ると、友人からはよく乗れたものだとからかわれたそうです。鉄道省の元トップのスキャンダルが暴かれて以来、中国人は高速鉄道が手抜き工事だったのではと案じているからです。
 
作家 楊恒均さん:「今は調査できません。汚職はどの段階で起きたのか請け負い業者は戚友人なのか、賄賂をしてまで。請け負ったのはなぜか、手抜き工事がないなら。賄賂などしますか、請け負っても儲かりません。想像できることです」
 
鉄道建設にかかわった国営企業によると、高速鉄道の架線には、雷防止技術や電気による氷融解技術を採用し、防災機能を高めていたそうです。それなのになぜ落雷による事故が起こったのでしょうか。この疑問に対し、企業側はまだ調査中だと、歯切れの悪い回答をしました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 

 

トップページへ