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なぜ?中国映画スターの離婚報道、延べ80億人が閲覧

2016年08月20日
なぜ?中国映画スターの離婚報道、延べ80億人が閲覧

【新唐人2016年08月20日】

中国の映画俳優、王宝強が14日、妻の馬蓉と離婚したことを発表すると、中国のソーシャルメディアは連日朝から晩までこの話題ばかりを報道している。18日夕方までに中国版ツイッター微博の王宝強離婚のタグの閲覧数は80億1000万回となった。

 

故趙紫陽元中国共産党総書記の元秘書、鮑彤は、これほど多くの中国人が王宝強の婚姻問題に注目していることについて、社会は病んでいると嘆息している。「注意力をどこへ持って行ってよいか分からないような社会は狂っているとしか言えない。人々が注意すべき悲しい問題には注意が向かない恐ろしい社会だ。こうした社会の出現は、長年の洗脳工作が成功したと言える。」

 

32歳の王宝強は河北省邢台出身でエキストラだったのを監督に見い出され、一躍有名になった。2003年には映画「盲井」で第40回台湾映画金馬賞最優秀新人男優賞を受賞し、2004年には馮小鋼監督の「イノセントワールド~天下無賊」の演技で注目を浴びた。2008年、「士兵突撃」で中国テレビ金鷹賞の最も人気のある男優賞を受賞した。2011年にはロシア、アメリカニューヨーク、イタリアの各映画祭で最優秀主演男優賞とアジア太平洋映画賞を受賞。

 

中国のスターの不倫スキャンダルは珍しくないが、王宝強の離婚ほど注目を集めたことはない。ラジオフリーアジアの取材に対しメディア関係者の許氏は18日、これは中国人が社会の公義や正義について無感覚になっていることの証だと指摘する。「王宝強離婚報道をめぐる国民の反応は、一種の無感覚状態に陥っていると見る。一人の俳優の離婚が毎日来る日も来る日も一面トップ扱いだ。こんなことは普通の人ならおかしいと思うだろう。亡国の前触れだ。単なるひやかしの騒々しい馬鹿騒ぎばかりしている。金メダルが取れた取れないの、国政か国政でないかだの、理念があるかないかだの、実際には誰も気にしてなどいない。」

 

邢台在住の離婚問題研究家郭氏はラジオフリーアジアの取材に対し、王宝強の離婚は中国人の婚姻に対する価値観の変化を反映していると指摘する。「現在の婚姻は愛に基づくものではなく、物質に基づくものであったり、若者がごく短期に決めたりしたものだからだ。愛しているからではなく、自分が仕事をしないで楽をしたいから結婚する女性が多い。次に金銭的に満ち足りると今度は心の慰めを求め、一線を越える。こうしたことは中国人の婚姻に対する価値観が変わったことを示す。

 

政府の統計によれば、2015年に中国で離婚した夫婦は384万1000組で、前年より5.6%上昇している。そのうち不倫による離婚が離婚の増加の主な原因となっている。

 

(翻訳/白白)

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