HOME > ニュースページ > 国際 > 詳細

米下院決議の605決議に迫る

2010年03月22日

【新唐人2010年3月19日付ニュース】中国共産党の法輪功への迫害も、もう11年。アメリカ議会下院は、3月16日中国共産党に対し、法輪功への迫害をやめるよう求める605号決議案を可決しました。

イギリス外務省は3月17日、2009年度の人権報告書を発表。中国の人権に強い懸念を示しました。多くの人権家も、605号決議案に応えるよう、呼びかけます。

16日午後、アメリカ議会下院は605号決議案を可決。中国共産党に対し、法輪功学習者への迫害、脅迫、拷問をやめ、江沢民が法輪功抹殺のため設立した「610弁公室(べんこうしつ)」を解散し、収監(しゅうかん)中の法輪功学習者を釈放するよう求めました。
 
議案を提出したフロリダ州・下院のイリアナ・ロス・レーティネン議員は、アメリカ・C-SPAN(注:シー・スパン。Cable-Satellite Public Affairs Networkの略称。アメリカ議会を中心とした、政治専門のケーブルチャンネル)の生放送中こう述べました。
 
フロリダ州下院議員 イリアナ・ロス・レーティネン
「(中共は)組織的に法輪功学習者を殺戮し、彼らの臓器を奪っています。想像を絶する残酷さです。理解しがたいのは、こんな蛮行が21世紀に起こっていること。その残酷さは、ローマ皇帝がキリスト教徒をライオンの餌にしたのと同じです」
 
決議案が示すのは、この10年信仰のため迫害にあった法輪功学習者やその家族への同情です。また、オバマ大統領に対し「迫害を受ける法輪功学習者をおおやけに支持し、手を尽くして彼らと対面し、自由と良知の支持はアメリカ政府の基本原則であることを表明するよう」促しました。
 
新華社で以前、パリ駐在の特派員を務め、フランス国際ラジオ局でも中国語部の主任だった呉葆璋(ごほしょう)氏は…
 
仏国際ラジオ局・中国語部元主任 呉葆璋
「長い長い冬が終わるこの時、喜びを胸に聞いたのはワシントンからの春雷です。米国議会下院のほぼ満場一致で可決した決議に、嬉しく勇気付けられます。人間性と良知を持つ方は大概、同感なはずです」
 
アメリカ議会下院で605号決議案が可決された今、世界では中国共産党脱党の波が起こっています。これを受け、全世界脱党センターの高大維(こうだいい)センター長は言います。「この歴史的瞬間に、あらゆる国の政府や政治家が正しい選択をするのは、世界の未来にとって多大な意義がある」
 
希望の声ラジオ局の取材に対しては…
「目下中共邪党は中国人民に捨てられ、九評脱党の波にさらされています。こんな背景の下、しかも国際社会も次々と共産党の罪の清算を訴えます。これは、天象自体の変化といえましょう。国際社会の正義の大波や世界共通の価値観が再び米国議会で体現されました。これは法輪功を支持したほか、共産党の迫害を受けたあらゆる中国人への支持なのです」
 
北京の人権派弁護士・江天勇(こうてんゆう)氏は言います。「中国政府は、この決議案を敵意と見ずに、これを機に反省すべきである。思想で罰するのは許されない。これは世界共通の人権の基本原則。中国憲法も宗教・信仰の自由を明らかに定めている」
 
仏国際ラジオ局・中国語部元主任 呉葆璋
「法輪功の件は、1989年の残忍な天安門事件の弾圧以来、再び共産党が犯した冤罪です。10年来、中国共産党の法輪功迫害は止むことなく、その残酷さは前例がないほどです。一方、法輪功修煉者は粘り強く平和に抗いました。結果、より多くの同情と支持を得ました」
 
陝西省(せんせいしょう)・西安の人権派弁護士・張鑑康(ちょうかんこう)氏は述べます。「国際社会の正義のパワーは、法輪功・宗教や信仰を迫害する国に対し、つまり独裁国家に対し、どんどん干渉するほうが良い」
 
仏国際ラジオ局・中国語部元主任 呉葆璋
「フランスや欧州の政府・政治家のほか、あらゆる平和と正義の志士に訴えたいのは、米国決議案への賛同です。高らかな時代の声で当局に強く求めましょう。『ただちに法輪功への迫害と人権家への迫害を止めよ』と」
 
アメリカ下院で605号決議案が可決した翌日の17日、イギリス外務省は2009年度の人権報告書を発表。人権家・宗教者・法輪功学習者への迫害など、中国の人権状況に強い懸念を示しました。
 
イギリスのミリバンド外務大臣は訪中を終えたその足で、報告発表の場へと向かいました。会場で、「北京で楊潔篪(よう けつち)外務大臣と会見した際、高智晟(こうちせい)弁護士の行方など、人権問題に触れた」と述べました。
 
高智晟氏は、法輪功学習者の弁護をしたため共産党から最もひどい迫害を受ける弁護士の一人。楊・外務大臣は「高弁護士は国家転覆罪の罪で収監されている」ともらしました。
 
3月11日、アメリカ国務院は2009年度の人権報告書を発表。中国での劣悪な人権状況にも触れています。
法輪功迫害を続ける中国共産党政府。99年以来、有罪となった法輪功学習者は少なくとも6000名。収容所(注:中国では「労働教養院」と呼ぶ)に収監されたのは10万名。およそ3000名の学習者は拷問で命を落とし、精神病院に無理やり入れられた学習者も多くいます。収容所にいる半分は、法輪功の学習者なのです。
 
アメリカのヒラリー・クリントン国務長官は人権報告書の発表会に同席。その席で世界平和に対する人権の重要性に触れたほか、オバマ氏の言葉を引用しました。「平和は、誰しもが生まれ持っている権利と尊厳である」
 
新唐人記者がお伝えしました。
 
 

トップページへ