【新唐人2016年10月25日】
中国司法部は「弁護士事務所管理法」の改訂に続き、このほど「弁護士営業管理法」という新しい規定を設け、弁護士から言論の自由など憲法で保障された権利を剥奪しました。中国の弁護士はこれは勇気ある人権派弁護士を弾圧するためのものだとして、抗議の声を上げています。
中国司法部がこのほど改訂した「弁護士営業管理法」は11月1日から実施されます。このルールは、「弁護士が当事者もしくはそのほかの者を組織して、司法機関やそのほかの機関へ行き、座り込みや横断幕の掲示、スローガンを叫んだり、取り囲むなどの行為により、関係部門に圧力を与えることを禁止する」と定めています。
広東省の弁護士 吴魁明氏:「まったく不合理なルール。体制に物言う勇気のある弁護士を弾圧するのが目的。逆らえば営業停止にして免許を取り消す。こうして弁護士を締め上げて連座制にし、圧力をかけているのだ。」
新しい規定にはさらに、団体を組織してはならない、連署を行ったり公開書簡を発表してはならない、ネットでグループを組織してはならない、支援の意思表示などの行為により案件の処理に影響を与えてはならない、あるいは案件調査の名のもとに世論を形成したり、司法機関及び司法制度を攻撃してはならない、非公開の審理案件に関する情報、また自分や別の弁護士が関わっている案件の重要な情報や証拠などを発表し散布してはならない、と定めています。
広西省の弁護士 覃臣寿氏:「これは前に発布された弁護士事務所管理法とセットで、明らかに違法なものだ。公民が有するべき憲法で認められた権利、たとえば表現の自由や連署、支援などの行為を弾圧するものだ。当局が人権派弁護士を弾圧するために設けたルールである。」
これを受けて、多くの弁護士がネットで抗議の声明を発表しています。「司法部はブラックボックスであり、憲法に違反する規定や文書は無効である」と指摘し、「理解不能であり承認できない。受け入れられない。実施しない」と表明しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/22/a1292965.html(中国語)
(翻訳/白白 ナレーター/根本 映像編集/李)