【新唐人2016年11月28日】
先週、中国メディア『財経』が「倒産銀行第一号発生、投資者はどうするべきか」との見出し記事を一面トップで報じた。記事中の破綻した銀行第一号とは1998年6月21日に倒産した海南発展銀行のことで、当時は預貯金保険制度がなかったため、多くの預金者が今になっても預金を取り戻せていないことについて報道したものだった。
しかし今日見たある映像から、『財経』の編集者は何か知っているところがあって、あの記事を掲載したのではと思った。ではその映像を見てみよう。中信銀行の旅順支店が預金者に高い利息を約束していたにもかかわらず、預金を引き出せない事態が起きているという。
前回の「微視頻」で「中国共産党は破綻しても中国経済は破綻しない」と述べたが、今回はこの問題についてさらに詳しく述べることにしよう。
まず、共産党は一つの企業としてはすでに破綻していると言える。もしも今日共産党が民政局に企業登録したら、国庫から金を盗まない限り、3日も経たないうちに破産するだろう。理由は簡単だ。党費を納める者がおらず、腐敗が著しいからだ。中央紀律委員会の公式サイトによると、天津市の国有企業66社では12万人以上の共産党員幹部がいるが、党費未納額は2億7700万人民元(約45億円)に上り、山西省の国有企業22社では8000万人民元(約13億円)以上に達するという。『新京報』は、共産党の役人は個人の金ではなく公的資金を党費として納めており、党費全体の2割を占めると報じている。さらに党費の管理者が納められた党費を企業の金庫にしまい込んで計上していないという。
地方政府の財政破綻問題をめぐっては、中央政府は銀行に低利子で地方政府に貸付を行わせて古い債権を返還させているが、永遠に返し終えることはできない。いったいどれほどの債権があるのだろうか。
地方政府の期限切れ債権は2015年には3兆1億元(約50兆円)で、2016年には2兆8億元(約45.5兆円)、2017年には2兆4億元(約39兆円)、2018年以降には6兆2億元(約100兆円)に上る。地方政府は破綻していることになる。
地方政府が融資プラットフォームによって作った債権の実態は驚くべきものだ。それにはさまざまな手法があり、最もよく見られるのは銀行経営である。高利子を餌に預金させ、それを政府に回すのだ。前回の「微視頻」では、国有の商業銀行や地方開発銀行の不良資産は2.9%から3.8%に増加していると述べた。江蘇省の射陽県政府が経営する射陽農村商業銀行は2014年に取り付け騒ぎが起こり、もう少しで倒産するところだった。
最後に、国家級の融資プラットフォームの問題について述べよう。先ほど紹介した中信銀行旅順支店前で繰り広げられた取り付け騒ぎがそれである。中国の国家級の銀行は大小さまざまの利益集団によってコントロールされており、すでに破綻に向かっている。例えば倒産した泛亜有色金属取引所や金融商品e租宝は、中央政府のお墨付きで事業を展開してきた。
これらの事実から中国共産党はすでに破綻していると言えるが、一方、中国経済は破綻してはいない。11月11日の「双十一(独身者の日)」の取引額は一千億元(約1.6兆円)に超え、国民がまだ多くの貯蓄を持っていることが分かる。中国経済が破綻しないのは中国人が勤勉だからである。中国では「996」と言う言葉がある。朝9時から夜9時まで週に6日働くという意味だ。国民の努力があってこそ巨大な利益を生み出しているが、その代償としての給料はあまりに少ない。共産党が国民が築いた財産を独占しているのだ。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/11/24/a1298485.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)