【新唐人2011年8月28日付ニュース】反政府軍の進撃が続き、刻々と変化を遂げるリビア情勢。依然として所在が不明なものの、復権はもう難しいとされるカダフィ大佐は、これまでずっと中国政府と蜜月関係を保ってきました。しかし、先日中国政府はその態度を一変させます。それでは、中国政府の本意を探ってみましょう。
リビアの反政府軍はすでに、カダフィ大佐の牙城を占拠。ただ政府軍の残存部隊が依然として首都トリポリで根強い抵抗を続けています。
AFP通信によると、リビアの国営テレビ局はカダフィ大佐の録音を放送。カダフィ大佐は「誰にも見られないで、トリポリを散歩した」といまだに強気です。
リビアを42年にわたり支配してきたカダフィ大佐が失脚しようとしているこのとき、かつてカダフィ大佐と蜜月関係にあった中国政府は、「リビア国民の選択を尊重する」と態度を一変させました。
これに対しボイス・オブ・アメリカは、これまでNATOのリビアへの関与を激しく反対してきた中国が、リビアの莫大な利益のために、勝利者――反政府派に鞍替えしたと皮肉りました。
つい最近まで反政府軍を寄せ集めだと一蹴していた中国政府。23日、中国商務省の責任者の発言は失笑を買いました。
中国商務省は、リビアの新たな指導者に対し、情勢が安定したら、特に石油面の投資など、中国の投資者の利益と権利を守ってほしいとラブコールを送りました。
この直前、リビアの反政府派は、中国が反政府派への支持を明らかにしないのなら、カダフィ失脚後、協力の機会を失うと警告していました。さらに勝利が近づくにつれ、これまで支持してくれた国に対する「論功行賞」を考慮し始めます。
ボイス・オブ・アメリカはリビア反政府派が掌握する石油会社の幹部の発言を報道。リビアはイタリアやフランス、イギリスとの協力にはなんら問題はないが、中国、ロシアとなると問題があると述べています。
アラブの民主革命の刺激を受け、今年2月、リビア国民はカダフィ大佐に抵抗を始めます。これに対しカダフィ大佐は、軍事力で弾圧。3月18日、国連安保理でのリビア飛行禁止空域決議案の採択の際、中国とロシアは棄権しました。
時事評論家の陳破空さんはラジオ・フリー・アジアに対し、中国政府は周りの状況によって態度をころころ変えるカメレオンのようで、態度が一貫していないと一刀両断。このように原則や理念、信義を持たない政権は、国際社会の信頼など得られるはずもないと結んでいます。
新唐人テレビがお伝えしました。
【禁闻】卡扎菲急逃窜--中共频“变脸”.html