【新唐人2011年8月29日付ニュース】インフレが続く中国では、庶民にとってマイホーム購入が高嶺の花。これも人々の怒りを呼んでいます。当局はこの怒りを静めようと、低所得者用の住宅建設を発表。今年末までに1,000万戸という目標を掲げました。すさまじいスピードの建設に対して、高速鉄道の二の舞になるのではとの懸念が沸き起こっています。
中国当局は住宅問題解消のため、低所得者用の住宅建設に取り掛かります。5月末でわずか32%だった着工率が2ヵ月後には72%に達しました。これに対しある新聞社は、「スピードを追い求めて、工事の質を軽んじれば、混乱を起こすはずだ」との社説を掲載。
ボイス・オブ・アメリカによると、この直前、低所得者用住宅の欠陥問題が中国メディアによって続々と暴露されました。細い鉄筋の使用、水漏れの発生、引渡しの際の検査がいい加減など。北京市では、品質問題のため、建て直しの命令が出たケースも発生しました。
北京の新聞「北京晨報」も8月21日、住宅の欠陥問題を取り上げます。広西チワン族自治区の低所得者用の新築住宅で、浸水、壁の亀裂、地盤沈下が見られたそうです。
広西エンジニア機械有限公司 王さん:「コンクリート 鉄筋 建材本来のランクよりも低いものを使い、儲けるのです。官僚や業者が儲けるのです」
新築に引っ越して喜んだのもつかの間、欠陥住宅だったため、安全に不安を感じて出て行った住民すらいるそうです。
広西上思県住宅楼工程財務部 黄さん:「マイホームは嬉しいことなのに住んだら問題が続出、やりきれないし、政府も信じられません」
深刻なインフレに直面している中国。当局に対する民衆の不満は尽きません。専門家は、当局による住宅建築は人々の怒りを静めるためだと分析。
経済学者 草庵居士さん:「当局は住宅建設を急ぐものの、建築が粗雑でその過程の腐敗も深刻です。だから中国政府はこの問題でも過去の教訓を汲んでいません。国民の命を優先していません」
これは社会問題のように見えるが、実際のところ政治制度の問題だとも指摘。公正な監督を受け、国民全体の利益を最優先にして、初めて質の高い公共事業が実施できるのだと強調します。
また、広西チワン族自治区政府は低所得者用住宅に対し、20件の抜き取り検査を実施。結果、
細い鉄筋を使っていたり、許可も取らずに着工していたりした悪質な例が発見されました。
新唐人テレビがお伝えしました。
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