【新唐人日本2011年9月3日付ニュース】国際環境保護団体・グリーンピースは近日、中国・雲南省の曲靖市陸良県のクロム汚染に関する報告書を発表。化学工場付近では地下水の発がん性物質・“六価クロム”の濃度が基準値の242倍に達していることがわかりました。
グリーンピースの調査チームは、クロムの不法投棄が指摘されている陸良化学工業工場や近隣の村、ダムなどで検査を実施。工場付近の地下水からは基準値の242倍を超える六価クロムが検出。耕地からは126倍、灌漑に使われる南盘江の水からは、劣五類の2倍に上る六価クロムが検出されました。
国立台湾師範大学化学学部主任 呉家誠教授:「クロムは発がん性物質のため、そのホコリでも発がん性をもちます。水に溶け込むと発がん性物質になり。他にも、水に解けると 強い腐蝕性を持ちます。人間や牛 羊がクロム汚染の水を飲むと、胃腸などに腐蝕が起こります」
地元村民の案内の下、調査チームは陸良化学工場のクロム廃棄物は、工場から最も近い村の灌漑水原の南盘江に未処理のまま放置されているのを発見。水田も汚染が深刻で、一部が荒廃。また、県内の複数個所でクロム廃棄物が発見され、一部はすでに数十年経過。現地の2005年に廃業したある化学工場の付近には、未だに10万トンのクロム廃棄物が放置されたままだそうです。
小新村の王瓊蘭さんは、去年肝臓がんの手術に7万元を費やし、未だに薬を服用しています。王さんのようながん患者は興隆村だけでも50数人。うち13人が胃がんや肝臓がん、食道がんで死亡。近隣村では飲み水こそ購入しているものの、生活用水や灌漑用水は未だに川の水を使用しているそうです。
中国当局の昨年の発表によると、全国12の省におよそ100万トンのクロム廃棄物が放置されています。グリーンピースは当局に、全国範囲での調査を促します。
新唐人テレビがお伝えしました。
(中国語)