【新唐人2017年11月24日】
中国四川省の裁判所で弁護士の盧廷閣（ろていかく）氏が殴られるなどの暴行を受けた上、パソコンや携帯電話を押収されました。盧氏は１９日、インターネットで事件について告発しました。
「明慧ネット」の報道によると、１７日午前９時、同県の裁判所で３人の法輪功メンバーに対する偽りの裁判が行われた際、弁護士の盧廷閣、熊冬梅（ゆうとうばい）、黎雄兵（りゆうへい）各氏が入廷すると、邱雲（きゅううん）裁判官が盧氏らに対し、パソコンや鞄を警察官に渡すよう指示しました。裁判に関する資料がパソコンに保存されているため、３人がパソコンを渡すのを拒否すると、裁判官は開廷の取消しを宣告しました。
盧氏が１９日「維権ネット」に投稿した文章によると、違法な指示を拒んだことを理由に開廷を取消すというのは、大きな損失をもたらすと考え、３人の弁護士は書記官に対し強く抗議しましたが、書記官は訴えを無視しました。警察官が３人に退廷するよう促した際、黎氏を押したので、盧氏が携帯電話で撮影しようとしたところ、警察官は携帯電話を取上げ、事務室に盧氏を押し込み、こめかみを殴りました。
新唐人の記者は２１日、３人の弁護士に電話をかけましたが繋がりませんでした。山東省の弁護士、祝聖武（しゅうしょうむ）氏は新唐人に対し、３人の携帯電話が持ち去られたと語りました。
山東省の弁護士 祝聖武氏：「裁判官が理由もなく開廷を中止しようとしたので、弁護士は裁判の続行を求めて抗議したのです。結局、退廷しなければならないように追い込まれた際に警察官と言い合いになり、警察官は弁護士の言葉遣いが生意気であると思ったのです。それで彼らを捕まえて、殴り、携帯電話を取上げたのです。携帯電話は未だに返されていないということです。」
事件が露呈した後、同県公安局は１８日、警察官が盧氏を殴った証拠はないと声明を発表しました。
こうした人権派弁護士に対するハラスメントは人権侵害の一つの例です。
上海の弁護士 彭永和氏：「弁護士の身の安全が保障されていないということは、弁護士という職業を尊重していないことです。中国政府は法治国家を目指すとして、新しい『四つの全面』戦略で弁護士を重要な地位に位置づけました。しかし、これは単なるスローガンに過ぎません。」
山東省の弁護士 祝聖武氏：「ビジネスの訴訟では利用されるけれども、自分の権利を強く主張することは許されません。憲法の原則に関する問題を討論したり、権利を主張したりすることは、もっと許されません。言うことを聞かなければ罰せられるのです。」
祝氏は、２０１５年の「７０９事件」以後、人権派弁護士の大量検挙は起きていないものの、所属する法律事務所を通して、圧力をかけたり、司法局が弁護士免許を取上げていると話します。しかし、いくら圧力をかけても、国民の反抗を止めることはできず、弁護士団体も圧力に屈しないと言います。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/11/22/a1351895.html（中国語）
（翻訳/白白 ナレーター/佐藤 映像編集/李）
