【新唐人2017年12月26日】
台湾立法院はこのほど、「組織犯罪防止条例」修正案を通過させました。この条例は「中華統一促進党(統促党)」、「愛国同心会」のような常に騒ぎを起こし改正を進める、中国共産党が支持する団体を対象としたものです。この条例は中国共産党が台湾の裏社会を利用し、台湾社会に介入し騒ぎを起こすことに対する関連条例の補充であるとみられています。
12月15日、台湾立法院の第三読会は「組織犯罪防止条例」の修正案を通過させました。この条例は組織犯罪の認定基準をより一歩緩和させたもので、現行の「持続性および営利性」を「持続性もしくは営利性」などに改めたもの。
同法に基づけば、中共勢力や違法政党に対し、3年から10年の懲役、さらに1億台湾ドル(約3.8億円)以下の罰金を科すことが可能です。将来、中共がコントロールしている台湾の団体が騒ぎを起こせば法執行機関が組織犯罪として彼らを処罰できるようになります。
台湾シンクタンク諮詢委員 董立文さん:「ここ1年以上、明らかに台湾の統促党は以前台湾のマフィアで竹聯幇のボスが結成した政党です。この政党は暴力的な方法で政党組織を運営し続けていました。」
台湾シンクタンク諮詢委員、董立文氏は、香港雨傘運動の発起人の一人、黄之鋒さんが台湾へ来た時、統促党メンバーが空港で暴力をふるった事や、台湾大学の学生が「中国新歌声」の公演に抗議した際、同党メンバーが学生に対し暴力行為を行ったことは組織的な犯罪であると指摘。
董氏は一連の事件を鑑み、暴力組織政党は営利性があるわけではないので、暴力を用いて運営している政党の犯罪行為に対し、規制を強化し、現行の法律を修正すべきと指摘しています。
資料によると、中華統一促進党は、張安楽により2005年9月に登録されています。張安楽は1984年に米国検査機関に麻薬密売を告訴され、10年間服役しています。さらに1996年、台北地検署により、「組織犯罪防止条例」違反で指名手配され、中国大陸へ逃亡しました。
17年後、公訴時効となり張は台湾へ戻ると「一つの中国」原則を宣伝し、中華民国の合法性を否定したうえ、暴力により台湾市民に中共の台湾統一の目標を強要しました。今年10月1日、張安楽は統促党全体に五星紅旗と「我が国旗」の文字がプリントされたTシャツを着せ台北市街をデモ行進し、党の中共に対する忠誠を示しました。
台湾中華大学行政管理系の曾建元副教授は、自由・民主主義の台湾は党を組織するのに非常に都合がよく、多くのマフィアも党を作りに来る。彼らの目的は政治や運営利益ではなく、マフィアを地下から表立った場所へ上がらせ、公然と政党形式の活動により合法の衣を纏い違法行為を隠ぺいしていると指摘しています。
曾副教授はさらに、党を組織する事はまた、多くの税金面でのメリットがあるため、台湾に政党が氾濫していると述べています。
台湾中華大学行政管理学系 曾建元副教授:「ここ数年竹聯幇のボスの張安楽が台湾で中華統一促進党を組織し、違法行為で政治介入の問題を深刻化させています。」
曾副教授はまた、中華統一促進党は公然と中共が台湾を統治しにくることや、中共関連部門の助成を受けていることを主張していると述べ、台湾マフィアと中国共産党の力が結合すると台湾社会の治安、国家安全、民主政治の秩序に対する危害が極めて大きいため、台湾は法律面において調整を行う必要があると指摘しています。
実は今年の初め、台湾の組織犯罪の定義を一度緩和し、「持続性および営利性」の認定基準のみを残っています。
しかしここ数年来、統促党は反「サービス貿易協定」、反「教育課程要綱」、反「ひまわり学運」などの社会事件に介入するだけではなく、学生やデモ参加者に対抗し衝突を起こしています。また、1993年に設立された愛国同心会は長期に渡り法輪功反対の立場をとり続けています。ある台湾立法委員は、統促党、愛国同心会は毎年中国共産党からの資金援助を受け取っていることを暴露しています。
これらの団体構成員は常に五星紅旗を掲げて現れては台北を騒がせ、ランドマーク「台北101」前で親中をアピールしていますが、却って「持続性および営利性」の組織犯罪は彼らを罰する根拠にしづらいのです。
曾副教授は、従来の組織犯罪定義を根拠にすると、台湾当局はこれらのマフィア政党に打つ手はないが、改正後の法律ならば罰する事が出来るだろうと述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/12/18/a1355421.html(中国語)
(翻訳/赤平 映像編集/李)