【新唐人2017年12月28日】
先日米メディアは、中国当局が新疆ウイグル自治区での民衆の監視を強化していると伝えました。現在新疆は完全監視社会の実験場といわれており、評論家は、中国政府が新疆での監視技術が確立すれば中国全土の民衆に対しこの技術を使用するだろうと述べています。
12月21日、米「ウォール・ストリート・ジャーナル」は記者2名による新疆での12日間の取材について報じました。
新疆の首都ウルムチは最も厳しい監視にさらされた場所です。駅や市街地に入る道路には至る所に身分証スキャナーが設置された検問所が設けられ、全てのホテルや、ショッピングモール、銀行に顔の識別スキャナーが設置されています。警察は携帯式機器でスマートホン上に暗号化されたチャットアプリや疑わしいコンテンツがないか調べます。ガソリンスタンドでは、給油時にはまず身分証明を機械に通し、監視カメラの撮影を受けなければなりません。
また、新疆では現地の住民と旅行客は毎日警察の検問所を通らなければならず、いつも身分証や顔、眼球が監視カメラと機器に監視され、全身をスキャナーされる場合もあります。
米国のウイグル協会イリシャティ主席は、中国政府はウイグル人を敵として扱い、新疆に対し厳しい監視を実施し続けていると指摘しています。
米国ウイグル協会主席イリシャティ主席:「夜寝てから朝起きるまで、昼間の全活動から寝る前まで、夜眠っている時さえ監視されています。それは家の中に幹部がいて、夢をみて話したことも聞いており、翌日捕まえに来るのです。どの人も24時間監視されています。」
「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者はさらに、人口情報を通じてウイグル族の個人情報一覧を採集しており、その内容には海外に関係しているかなども含まれていると伝えています。
イリシャティ主席:「今年に入り全米のウイグル人の大多数は、家との連絡が途絶えました。その後帰国した人がみな失踪しました。現在多くの学生が経済上大きな困難に直面しています。エジプトから帰国し失踪した学生2人が、すでにコルラ市の獄中で死亡しています。この厳しい監視はここにいる我々でも感じられるのです。」
報道によると、中国政府は新疆に対する監視強化のため、現在多くの最新設備を投入しています。昨年以来、新疆の警察部門は三次元画像が提供できる顔スキャナーの購入を始めました。この他にも新疆当局はDNAシーケンサーと音声認識システムを購入しています。
中国興業証券今年4月の研究報告によると、今年の第一四半期、中国政府が新疆において安全関連の名目で投資した額は10億ドルを超えている事が明らかになっています。
中国政府は「分裂運動」のため新疆に社会監視システムを構築しており、現在最も厳しい監視社会の試験場であると伝えられています。
イリシャティ主席:「なぜならウイグル人にはイスラムやムスリムの背景があるので、国際テロとして連行できるのです。だから政府は好き勝手に振る舞い、それぞれか各自の設備を実験し、それにより全中国に拡大する事が出来るようになります。」
北京の人権活動家 胡佳さん:「つまり一種の仮想敵として防備し、この様な措置を新疆のウイグル族で試した後、将来全てのモデルを特定緊急状態上で、全国へ普及させる事が出来ます。ただ新疆はこの経験やミスの補い、練兵の各種手段を総括しているだけで、準備を整える場所なのです。ここでは早く準備出来ます。この方法をしっかり確立させ、中国共産党はこの方面に於いて万全な準備を行っています。」
米国ウイグル協会イリシャティ主席は、中国共産党は政権の不安定を恐れ、ウイグル人を迫害するだけではなく、中国の漢族の反抗も恐れているため、まず先に新疆で実験し、そのあと中国国内で国民に対しこの完全監視を全面的に実施しようとしているのだと話しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/12/25/a1356369.html(中国語)
(翻訳/赤平 映像編集/李)