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良い縁で健康な子が授かる(二)

2010年04月05日

子供を望む夫婦にとって、不妊症の問題は深刻だ。現代医学が飛躍的な発展を遂げたとはいえ、いまだこの問題を解決できていない。胡乃文先生のもとを訪れる不妊症患者も尽きないという。

番組で胡先生は興味深い例を紹介する。何としてもわが子を、と強く望んだ夫婦がいた。だが、どれほど治療を重ねても妊娠にいたらない。不妊治療に翻弄されて、もう疲れ果ててしまった夫婦は、妊娠の望みを捨て去った。こうしてあきらめた途端、何と子宝に恵まれたのだった。
 
この逸話に驚く者は多くないだろう。この種のことはよくあるからだ。例えば不眠症。眠ろうと思えば思うほど眠れず、不眠症に悩む。眠れなかったら昼寝で補えば良い、と割り切ると逆にぐっすりと眠りにつくことが出来た。このようなケースはごまんとあるのだ。
 
強く望めば望むほど、その望みから遠ざかってしまう。その望み、すなわち執着を捨てて自然体となった途端に、望んでいたものが手に入る。これは妊娠や不眠に限らないはずだ。というのも、中国にはこんなことわざがある。「自分に属する物は決して失うことはない。自分に属さない物は、争っても手に入れることは出来ない」。すなわち、自然体でいれば、得るべきものは自然と手に入るのである。ならばなぜ、そんなにこだわる必要があると?執着を捨てることこそ肝心なのだ。

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