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中国に帰国した人材 環境に不満

2011年11月26日
 
【新唐人2011年11月27日付ニュース】海外にいる優秀な人材を呼び戻すために、中国当局は2008年から「千人計画」を始めました。しかし、帰国した中国人からは、失望の声が絶えません。当初約束されていた待遇が実現していないほか、学術以外の接待に大量の時間を費やすと不満を漏らします。

「千人計画」とは、5年から10年で、海外にいる2000人の人材を中国に呼び戻す計画。今年8月までで、6200人が申請し、1510人が合格しました。

今年前半、当局の委託を受けた調査機関がアンケートを実施。アンケート結果によると、帰国した人材と彼らを雇った企業には、「国から予算や関連プロジェクトが下りず、仕事を発展させるのが難しい」との不満があります。

「国が約束した優遇政策は実現困難」「約束された待遇が実現していない」ことも、回答者が関心を持っている問題です。

アンケートの回答者のうち、30.2%が中国での仕事を続けるか、態度を保留し、4.8%が再び海外に行くと答えました。

北京の憲政学者 陳永苗さん:「どれほどの優遇政策でも実際の職場では実施されているとはかぎりません。好条件を約束されても帰国すれば現実との差が明るみに出ます。政府は約束を実行できません。帰国者たちは失望感を抱きます」

またコラムニストの章博士は、今の中国の研究環境に否定的です。研究開発の成果が、自分のトップである官僚に奪われることもあると指摘。

コラムニスト 章天亮博士:「中国は“官本内制度”です。実際 人の能力の高さで社会の地位が決まるのではなく、官僚によってあるいは権力によって決まります。だから科学者の功績は当局の指導者に評価されず、彼らの功績となります。あるいは科学者でもない官僚が上司となって、研究チームの組織者やトップになりすまします。こういった状況は中国の研究開発を抑制させます」

「中国経済週刊」の報道によると、1978年以来、中国が海外に送り出した留学生・学者は192万人。帰国したのは63万人と3分の1未満。特にハイレベルな人材の帰国率は8%に過ぎません。

アンケート結果から、中国の研究環境への不満も見えてきます。49%が「多くの時間が学術以外の接待に使われる」と答え、45.9%が「プロジェクトの許認可の過程が不透明で、コネが存在する」と回答。40.1%が「人間関係が複雑すぎる」と不満を漏らしています。

また「大気や水の汚染が深刻」「住宅価格が高すぎる」「食の安全」など暮らしに直結する問題も悩みの種です。

コラムニスト 章天亮博士:「中国の大気汚染は深刻です。待遇がどんなに良くても汚染された空気しか吸えません。食の問題もあります。有毒食品をいつ買わされるかわからず、慢性中毒になるおそれもあります。さらに子供の教育問題。現在 中国では風紀の乱れも深刻です。人間関係も非常に複雑です。能力があっても研究には10%の精力しか使えず、90%は人間関係に費やします」

章博士は、いったんあの土壌に戻ったら、あるいはあの体制に縛られたら、自分の能力を真に開花させることは出来ないと述べました。

新唐人テレビがお伝えしました。

-【禁闻】海归进退两难-〝千人计划〞难兑现.html

 

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