【新唐人日本2012年3月9日付ニュース】中国のネットユーザーは毎日当局の検閲から逃れるため、悪戦苦闘しています。当局の封鎖を突破して外の世界を覗く事を“壁を乗り越える”といいます。当局が大金をはたいて情報封鎖を図るも、呼びかけ一つで大勢が動くインターネットの力はすでに軽視できない社会現象となりつつあります。限られた空間の中で、ユーザーらは智恵を絞って、現代中国の社会問題などを揶揄し、楽しんでいます。
ソーシャルネットワークサービス(SNS)の一種であるGoogle+は、FacebookやTwitterのように、発言や画像などをユーザー同士でシェアすることができます。
習近平副主席の訪米期間中、中国当局は一部サイトの封鎖を解禁。うち、Google+は2月20日より、普通にアクセスできるようになりました。Twitterやミニブログでは、オバマ大統領のGoogle+アカウント占領運動が呼びかけられました。瞬く間に、オバマ大統領のGoogle+アカウントのコメント欄は、中国語で埋め尽くされました。
ドイチェベレによると、2月23日と24日の二日間、占領運動はピークに達したそうです。欧米のネットユーザーらは、中国語で埋め尽くされたオバマ大統領のページを目の当たりにして、唖然としたそうです。
報道はまた、中国の風刺漫画“蟹農場”の作者が描いた漫画を引用。オバマ大統領のGoogle+のアカウントに中国のネットユーザーが殺到し、掲げたプラカードには“陳光誠、高智晟を釈放せよ”、“チベットに関心を”、“情報の自由を”、“検閲にノー”などと書かれています。
しかし2月25日、Google+は再び当局によって、封鎖されました。
ネット作家の北風さんはドイチェベレの取材の際、中国のネットユーザーらは中国の指導者には何も言えないので、オバマ大統領に中国の人権に関心を払うよう求めていると述べました。
一方、言論の自由のない中国で、ネットユーザーらは智恵を絞って様々な発散方法を考案。その一つが、有名ドラマや映画のリメイク版です。2005年末にネットに掲載された動画“あるマントーが引き起こした事件”は、ネット上を風靡しました。中でも、連続ドラマの台詞(を変えて、社会現象を風刺した“淮秀幇”の作品が、絶大な人気を集めています。
例えばこちらは、年寄りが倒れても誰も助けない大陸の現状に着目して制作した、オールスター版“老人を助ける”。絶大な人気を誇り、数ヶ月でアクセス数は数百万に達しました。
還珠姫
「あなたは漱芳斋の人だから、老人が倒れていたら助けるのよ。もしお金をゆすられたら、尔康が老人をさげすむからね、もし 裁判で負けたら、皇太后が貴方のために正義を取り戻すわ」
唐伯虎
「もし 不注意で敗訴したら、江南四大才子を集めて、7昼夜かけて上告書を書く。我らの熱血で書き上げる。悪を残すことなく暴き、貴方のために正義を取り戻す」
無間道
「我々はスターだから、ファンが支えてくれる。老人は引き続き助ける、わざと倒れたとしてもかまわない。約束だ」
今やパロディの制作レベルも目を見張るほどで、制作者は個人から団体に至り、テーマも様々です。また、ネット上ではパロディグランプリが開催され、“中国ネットパロディ究極ランキング”なる投票活動まで行われ、数百万人が参加。あるネットユーザーは、笑いをとるパロディでありがなら人気が衰えないのは、社会に対する関心が表れているからだと評価します。
新唐人テレビがお伝えしました。