【新唐人2010年5月7日付ニュース】上海万博が世界の注目を浴びる中、『ワシントン・ポスト』は評論の中で、アメリカと中国、両国の万博に対する態度の違いを分析。アメリカは資金難で参加すら危ぶまれましたが、一方中国はこの万博に日本円で5兆5千億円も投じました。
アメリカの法律は、国の予算を使って万博に参加してはならない、と定めています。つまり、税金ではなく民間資金で万博に参加しなければなりません。
『ワシントン・ポスト』はこう分析します。「アメリカでは、政府から資金援助を得ることは難しく、民間から資金を募るしかない。これとは逆に、中国政府はみずから金を出す。だが問題は、この投資を回収できるかどうかだ」
中国の基準から見れば、1990年以降、アメリカの万博の道のりは、「貧しい」の一言です。
まずは1992年スペインのセビリア万博。資金不足のため、欧州貿易博覧会のアメリカ館から屋根を外して、他の材料を組み合わせ、何とかパビリオンを完成させました。
2000年ドイツ・ハノーバー万博では、資金が集まらずに参加を断念しました。
2005年の愛知万博は、トヨタが建設費を提供。
2008年スペイン・サラゴサ万博も、資金難で参加を再び断念。
今回も、6100万ドルの資金が集まらず万博の参加が危ぶまれました。実は、この6100万ドルには、中国企業、ハイアールの援助も含まれます。
共産党系のウェブサイト、『人民網』の報道によると、中国政府は発展途上国のパビリオン建設のため1億ドルを援助しました。中国館の建設費も2億円に達します。
ネットにはこんな声も。「税金を乱用しないアメリカのやり方に感心する。資金難で万博に参加しないのは、恥ではなく偉大だ!一方中国政府は税金を金とも見ない。面子のため、贅を尽すやり方に怒りを覚える」
ブロガーの楊恒均(ヨウ コウキン)さんも言います。「これから半年の間、公費で上海に来て、公費で万博チケットを買う公務員は数百万に上るだろう。彼らは税金で4000億元の万博を建設し、今度は税金で上海に行き、万博を見学するという。それだけの投資を一体回収できたか、今度ぜひ教えてほしい」
新唐人記者がお送りしました。