【新唐人2012年9月23日付ニュース】中国政府系メディアは近日、大量の中国漁船が尖閣諸島付近の海域に向けて出航したと報じ、また一部漁船は一回の出漁で70万元、日本円でおよそ900万円近くの収益があると報道。一方、地元の漁民はどのように言っているのでしょうか。
新華網は近日、尖閣諸島海域から帰港した福建省の漁船の乗組員の話として、一回の出漁で15万キロの魚を捕り、コストを除いておよそ70万元あまりの利益をあげたと報じました。
一方、福建省泉州市の市民は、一回の出漁でこれだけの収益はあり得ないと示します。
福建省泉州市民
「そんなにないはずです。7万元ならあり得ますが、70万元はあり得ません」
中国海洋報の元記者・昝愛宗(さん あいしゅう)さんは、出漁のコストが高いため、漁民が利益を上げるのも容易ではないと述べます。燃費節約のため、普通は一度海に出ると、数ヶ月間は戻ってこないそうです。尖閣諸島付近海域の漁業資源が豊富とはいえ、これほどの高収益はありえないと示します。
中国海洋報元記者 昝愛宗さん
「漁民が利益を上げるのは結構大変です。海上でのコストが高いため、一回の出漁で燃費だけでも10万元以上かかります。私が知っている限り、釣魚島付近の漁業資源は非常に豊富なので、多くの漁民が行きたがりますが、でも収益がそこまで多いとは思えません。今はガソリンが高騰し、コストが非常に高いですから」
読売新聞は近日、浙江省石浦地区の漁港の複数の船主が、地元の漁業規制当局から補助金10万元の約束を得て尖閣諸島海域に船を送り出したと証言したと報道しました。
ネットユーザーは、仮に尖閣諸島付近で一度漁をするだけで70万元も儲かるのなら、政府の補助金は必要ないのではないかと疑問を投げかけます。
また、あるネットユーザーは“香港メディアは尖閣諸島付近での漁は赤字だと報じたのに、中国メディアは儲かると報じている。どちらが真実でどちらが嘘なのかは、自分で考えよう”と書き残しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤(マ) 映像編集/工)