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万博混乱 チェコ館閉鎖か?

2010年05月21日

【新唐人2010年5月20日付ニュース】上海万博が開幕して3週間、しかし内部の管理は混乱を極めています。これに対し、チェコ館の総代表は先日、万博の監督指導委員会へ苦情を申し立てました。メールで5つの問題点を指摘した際、「これらが解決されないなら、チェコ館の閉鎖さえ辞さない」と訴えました。

チェコ館の総代表、パーベル・アントニン・シュテーリク氏は、メールで5つの問題点を指摘しました。
l         スタッフすら数時間並ばないと会場に入れない
l         チェコ館の常駐スタッフ30名余りの内、居住許可を得たのはわずか2名
l         招待されたVIPでさえ、専用通路で帰れない
l         物流が不便
l         緊急のメンテナンスに対し、何も手を打たない
など、かなり厳しい口調で苦情を訴えました。
 
苦情メールでは、解決方法も提案しましたが、2週間ほどたった今でも、一部の問題はたなざらしにされています。しかし、チェコ館のスタッフ28名は、商用ビザが間もなく切れます。彼らが帰国を余儀なくされれば、チェコ館は恐らく5月中に閉鎖します。
 
内部管理のほか、会場での混乱も後を絶ちません。
 
万博のリハーサルから、すでに衝撃的でした。壁を登る人、柵やガラスに突っ込む人、当たり構わず喫煙したり、ごみを捨てたりする人、さらには行列の割り込みさえも見られたからです。
 
さらには盗作疑惑も次々と発覚しました。歌から公式マスコット・パビリオンまで話題は尽きません。まずはテーマソングの『2010はあなたを待っている』 これは岡本真夜さんのヒット曲『そのままの君でいて』にそっくりでした。
 
イメージキャラクター『海宝(ハイバオ)』も、アメリカの有名なアニメキャラクター『ガンビー( Gumby)』の盗作ではないか、と言われます。さらに中国館も、1992年のスペイン万博の日本館の模倣では? と指摘されました。
 
毎朝9時、万博会場の開園とともに、中国館のあたりではこんな大声が響き渡ります。「押し合うな、ゆっくり、ゆっくり、走るな!」 実は、予約券を人々が奪い合っているのです。
 
けれど「見ないと残念だが、見たらもっと残念」との声もあります。館内が込みすぎて、余りに不快だからです。
 
このような混乱に対して、あるイギリスの観光客は万博に来ないよう、自国の企業に訴えました。スタッフのレベル・英語ともいまいちで、問い合わせが困難だからです。
 
巨額を投じた、いわゆる政府の面子事業――上海万博は半年間行われます。当局は7000万の入場客と北京オリンピックの3.5倍の経済効果を見込んだものの、厳しい現実に直面しています。上海のホテルの内、8割は空き室があり、万博会場付近のホテルでも満室になっていません。
 
新唐人記者がお送りしました。
 

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