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「民主の女神像」制作者が香港へ

2010年06月01日

【新唐人2010年6月1日付ニュース】間もなく、あの天安門事件から21年。しかし、この事件の象徴ともいえる大切な彫像が次々と香港政府に押収されています。この行為は、香港市民の強い反発を招きました。

それらを制作した芸術家も、この知らせに驚きを隠せず、はるばるアメリカから香港へ飛んでくる決意をしたそうです。
 
21年前の5月30日、「民主の女神像」が北京の天安門広場に現れました。しかし今、香港政府は、これを許しません。
 
「新 民主の女神像」や「天安門虐殺のレリーフ」など、事件を象徴する彫像が次々と香港警察に押収されました。さらに、中国の民主化を支援する団体のメンバーも拘束に遭いました。
 
警察によれば、押収した理由は「公衆の娯楽の場所の条例」に反したためです。しかし、記念活動は娯楽ではない、と反発を呼びました。
 
香港の重鎮、司徒華さんは、香港政府のトップを「歴史に残る罪人と厳しく非難します。そして、もし当局が「民主の女神像」を返さなければ、6月3日の抗議活動を大衆に呼びかける、と警告しました。
 
アメリカに住む華人芸術家の陳さんは、今回押収された彫像の作者です。この知らせを受け、香港に飛ぶ決意をしました。
 
警察によると、今回の押収の原因の一つは、主催者が許可証を申請しなかったためです。これについて、陳さんの代理人は「それが嘘なら、香港の民主化にとって大きな打撃だ」と述べます。
 
芸術家・陳維明の代理人 趙岩
「もし嘘なら、香港政府はきっと上の指示で、やったのでしょう。一国二制度にとって、大きな打撃です」
 
また、彫刻の作者、陳さんはかつて2度、香港への入国を拒まれました。今回の入国も案じられています。
 
 
芸術家・陳維明の代理人 趙岩
「今回も大変でしょう。でも 多くの香港人が、彼の香港入りを強く支持すれば、政府にとって圧力となり、この圧力の下、何かが変わるでしょう」
 
天安門事件の重要なシンボル――「民主の女神像」。これは北京で芸術を学んでいた学生たちの共同作品で、天安門広場に建てられたものの、結局、戦車に破壊されました。
 
その後、これとそっくりの彫像が香港の芸術家などによって作られ、「民主の女神像」が香港の地によみがえりました。毎年行われる天安門事件のキャンドル集会には、この女神像が欠かせません。この民主のシンボルが、今回、押収されたのです。これに抗議する市民、約2500名が5月30日、デモを行いました。
 
新唐人記者がお送りしました。
 
 

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