【新唐人2010年6月4日付ニュース】ここ最近、大陸メディアをにぎわすのは洪水の話題です。なぜ、中国の大都市で洪水が多発するのでしょうか。世界のダムの半分以上が集中している中国ですが、それらのダムは有効に働くのでしょうか。専門家の声をお聴き下さい。
今年5月、6度も豪雨に見舞われた中国南部。これを受け、各地では予防処置が取られました。
「今 軒下にいます。今朝までの雨量ですが」
「この降雨が農業に深刻な被害を…」
「今回の大雨で地滑りが起き、一目瞭然ですが、洪水は街一体を呑みこみました」
中国の大都市が洪水に弱い点について、ドイツ在住の水利専門家、王さんはこう分析します。
水利問題専門家 王維洛
「中国の南方の都市は大体河辺に造られました。通常、都市は河を埋め立てて建設します。
すると河幅が狭くなります。河辺の都市は綺麗ですが、水のあった所に建てれば、豪雨に遭うと、河幅が狭いので、水位がすぐに上がります」
洪水に強い都市づくりという点では、今の中国はインフラなどの設備のほか、考え方も国際社会とは開きがあると述べます。
水利問題専門家 王維洛
「中国の都市は範囲が広く、いたるところ 大都市です。例えば、居住区域を絶えず拡大していけば、以前の水道網は使えません。新たな水道網建設には莫大な費用が要ります。
このような都市は評価されません」
今年の夏の洪水について、次のように分析します。
水利問題専門家 王維洛
「今年の洪水ですが二つに分けると。一つは都市の洪水。都市の水位は高めです。広州が代表例、もう一つは農村部。土石流で水位が上がり、ダムさえ決壊します」
また、中国ではダムが大量に建設されたものの、その質が良くないため、それほどひどくない洪水にも絶えられない、と警告します。
水利問題専門家 王維洛
「実は今年の洪水は範囲も雨量もひどくなかったのに、被害は甚大でした。今年はもう 5~6のダムが決壊。ダム決壊が招いた洪水は自然の洪水より深刻でした。ダム建設の際、政府は洪水や干ばつに強いと言い、世界のダムの半数以上は中国にあり、実際はどちらも出来ていません」
さらに指摘します。「いまだに正しく自然と共存できない共産党政府。誤りがどこにあるのかも意識できていない」
新唐人記者がお送りしました。