【新唐人2010年6月8日付ニュース】連続飛び降り事件で揺れた台湾系の電子機器メーカー、フォックスコン。この予防処置として、6月1日からは従業員の給料が3割上がりました。しかし、それでもまだ低いと言われます。GDPと比べて、労働者の給料全体が少なすぎるためです。
専門家によれば、フォックスコンでの労働は過酷なものの、給料は他の工場よりも高めなので、依然として人気があるそうです。
中国の経済専門家 廖誠
「中国の労働者の給料はGDPと比べると、低すぎます。独裁政権の下、マイホーム、進学、治療、どれも困難。生活が苦しいから、残業で稼がざるを得ません」
同社によると、従業員は今回の給料アップを歓迎し、残業を増やしたがっています。
フォックスコン幹部 劉さん
「従業員は残業を望みます。我が社には、きちんとやる責任があります。今回圧力を受け、給料アップしましたが、我々よりひどい所は多いのです」
このほか、様々な改善策を打ち出したフォックスコン。ただ、自殺を防げるかどうかは、一企業ではなく、社会全体の問題だ、と言われます。
フォックスコン従業員 何さん
「給料は1200元になりました。これは深圳で一番でしょう。今、他にも改善策はとられていますが…」
国際的な基準で計算すると、最低賃金は少なくとも、その地域の平均賃金の5割は必要だそうです。例えば深圳の最低賃金なら、1963元。今回、深圳で一番の高い給料となったフォックスコンでも1200元。まだ遥かに及ばないのです。
新唐人記者がお送りしました。