【新唐人2010年6月23日付ニュース】6月以降、中国南部は豪雨に見舞われ、山崩れ、土石流などの災害が絶えません。経済発展した大都市でも、大洪水を前に、そのもろさを露呈しました。これまで豪雨は農村の洪水を招いて来ましたが、近年の洪水は大都市で多く発生。一部の統計によると、中国南部の避難した住民はすでに75万人で、多くは都市住民です。これについて専門家は、「政府の誤った政策が洪水の原因の1つ」と指摘します。
ドイツ在住の環境保護専門家 王維洛
「中国はコンクリート化が進んだ結果、大量の水が都市に溜まります。その上 中国の都市は規模が大きく、数百万人が集中しています。すると排水が大変です。下水道の再構築は難しいですが、でも 古い下水道では洪水に耐えられません」
洪水による農作物の被害面積は50万ヘクタールを超えます。
広西省南寧県住民 王さん
「被害面積は広く、山間地区は交通が途絶え、生徒は学校にも行けません。主な作物のトウモロコシは水に浸かったままで、このまま続くと、食糧は絶望的です」
去年は干ばつに遭った中国西南部。ネットには、こんな文章が載りました。これは百年に一度の天災なのか、それとも政策ミスという人災なのか。王さんは政府が建設した8万ものダムは干ばつや洪水に役立っていないと指摘します。
ドイツ在住環境保護専門家 王維洛
「中国の洪水対策は主にダム建設ですが、ダムの質は極めて劣悪、今年の洪水の範囲と雨量は大したことないのに、すでに5~6ヶ所のダムが決壊、決壊で生じた洪水は通常の洪水よりも破壊力が大きい、ダムは干ばつ洪水に対し役立ちません」
三峡ダムの批判で知られる王さんは、「政府の水利政策が国に深刻な害を与えた」と指摘。数年前、三峡ダムの建設に関してある専門家は、「長江の流れがせき止められれば、その流域は気候のバランスが崩れて、干ばつの後に大雪が降る」と予言しました。実際2008年には、大雪のほか、四川大地震が発生しました。
新唐人記者がお送りしました。