HOME > ニュースページ > 国際 > 詳細

法輪功迫害 世界が沈黙する謎―人類史上最悪の迫害がなぜ?

2010年07月25日

【新唐人2010年7月26日付ニュース】中国共産党が法輪功へ迫害を始めて11年になりますが、最近、カナダの情報機関のトップ、ファッデン氏は「中国などの外国勢力がカナダの政界に根を張り続けている」と告白しました。

ファッデン氏の告白は大きな波紋を呼びました。本日は、その現状についてお伝えします。
 
1999年7月20日、中国当局は、法輪功学習者への拷問やメディアでの喧伝などにより、法輪功を厳しく締め付け始めます。加えて、外交・経済・スパイ活動などを駆使して、外国政府がこの件に関し沈黙を守るよう、圧力をかけました。
 
この11年、世論を代表する議員などは次々と立ち上がり、法輪功への迫害を非難。しかし一方、国を代表する政府や首脳は、人権・言論の自由・チベット・新疆などの問題では非難したものの、法輪功に関しては公の場でほとんど口を閉ざしています。
 
そんな中、国として法輪功迫害を公に批判したのはカナダ。また2000年7月、当時のカナダの総督が法輪大法週間に祝辞を寄せるなど、温かい支持も見られます。
 
2001年2月、カナダのジャン・クレティエン元首相は北京で江主席と朱鎔基(シュヨウキ)首相と会談し、法輪功問題に触れました。2005年、カナダのポール・マーティン前首相もカナダにやって来た胡主席に対し、法輪功迫害を取り上げました。
 
またカナダの現首相、スティーヴン・ハーパー氏は就任以来毎年欠かさず、法輪大法デーや神韻公演に祝辞を寄せています。2008年には、カナダ初の黒人総督、ミカエル・ジャン氏も祝辞を送りました。
 
首相はこのほか、法輪功問題をたびたび中国側に提起しています。2009年、カナダ政府は国連で「中国の人権改善を促し、法輪功など迫害に関心を払う」との声明を発表。また、カナダの政界など幅広い支援を受けて、迫害を受けた法輪功学習者はカナダへと渡っています。
 
去年の12月4日、初めて中国を訪問した首相は演説の中で「カナダ政府は、中国と経済関係を強めるために、中国の人権問題を見過ごすことはしない」と強調しました。
 
その一方、去年11月中国を訪れたアメリカのオバマ大統領は、人権問題に鋭く切り込みませんでした。アメリカの主要メディアはこれに大きく失望します。
 
今年に入ってから、アメリカは人民元切り上げ、貿易不均衡問題、台湾への武器売却、韓国との軍事演習など、中国に対し強硬に臨んでいますが、人権、特に法輪功問題になると途端に尻込みします。
 
この問題に詳しい関係者も、アメリカの現状を案じます。世界で最も強く法輪功を支持しているカナダですら、中国当局のスパイ活動が拡大しているのです。中国が何よりも重視するアメリカでのスパイ活動は、我々の予想をはるかに超えているかもしれません。
 
かつて中国の情報機関で働き、今はアメリカに在住する李さんはラジオの取材に対し
希望の声ラジオ局より
国安部・対外諜報警官 李鳳智
「中国はずっと何よりも米国を重視してきました。米国への工作活動は一部の領域にとどまらず、あらゆる面に及んでいます」
 
すでに明らかにされただけでも、ロサンゼルスの二重スパイ、陳文英(ちん ぶんえい)。サンフランシスコの白蘭(はくらん)。黄菊(こうぎく)・元上海市長の親戚などが、海外で法輪功の締め付けに関わっているといわれます。
 
しかもこれにとどまりません。例えば、生きた法輪功学習者の臓器が摘出されている問題では、アメリカのメディアは政界から圧力を受けたそうです。元々この件はアメリカで最初に暴かれたものの、ほとんど報道されず、カナダの弁護士らが中心になって世界に告発しました。
 
数年前に引退したはずの江沢民ですが、いまだに院政をふるっているそうです。海外にある中国大使館はその指示を受けて、法輪功への妨害を行っているといわれます。
 
引退したはずの江沢民がいまだに党内で影響力を保ち続けているのは、アメリカの政界とのパイプが鍵だと見られます。最近、アメリカの国会の重鎮が北京で江沢民と会見したものの、胡錦濤主席とは会いませんでした。
 
香港の雑誌『開放』によると、江氏は長年、対米外交やアメリカ大使の選任、米中ハイレベル対話の人選まで決めています。そのパイプはアメリカ政界のトップまで及んでいるのです。
 
国安部・対外諜報警官 李鳳智
「中国当局は欧米、特に政治家に対し、工作をしています。手段を選びません。まず、ひそかに彼らを利用し、そして金で買収します」
 
中国当局は例えば、政治献金などでアメリカ政界と地域に浸透していきます。これに対し、アメリカメディアの関心は、まだまだ足りません。深く根を張った中国の影響を除くには、カナダのファッデン氏のような勇敢に暴露する人が必要だといわれます。
 
新唐人記者がお送りしました。
 

トップページへ