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一人っ子に先立たれた「失独老人」 社会問題化

2013年03月11日

 【新唐人2013年03月11日付ニュース】1979年から始まった中国の一人っ子政策。30年あまり過ぎた今、数多くの社会問題を引き起こしています。その一つが、一人っ子に先立たれた“失独老人”問題。毎年76000世帯のペースで増え続けています。その多くは再び生育する能力がなく、老後の唯一の頼りを断たれてしまいました。人口学者の予想によると、将来これら一人っ子を失った“失独家庭”は一千万世帯を超えるとみられています。中国民政部は、“失独老人”は国が扶養すると表明していますが、その資金は一体どこから捻出し、どのように実施するのか、疑問です。

 
中国全国老齢工作委員会弁公室(老齢弁)の発表したデータによると、現在、中国の“空巣老人”と呼ばれる独居高齢者、子供のいない“無子女老人”、一人っ子を亡くした失独老人の総数は1億人を超えています。うち、一人っ子を亡くした“失独家庭”は2012年現在、およそ100万世帯に上り、毎年76000世帯のペースで増加しています。
 
中国国家人口・計画生育委員会は一人っ子家庭に対する扶養を拡大すると表明しているものの、まず解決しなければならないのがその資金源です。
 
ネットユーザー
「民主主義の国では、『失独老人』だけでなく、多くの老人を養っています。理論上から言えば、国が養うべきです。しかし先ほど話したように、お金はどこから来ますか?胡・温体制はもうすぐ幕を閉じます。彼らが去る前だというのに、医療費の問題、年金問題の解決、今の『失独老人』の問題、彼らが就任したばかりの頃は何をしていたのでしょうか?」
 
中国の現行政策に従えば、一人しかいない子供を失った場合、“失独老人”は“三無老人”として、国が扶養しなければなりません。
 
深圳当代社会観察研究所 劉開明所長
「中国は全ての保障体系が非常に不健全です。ではこの様な状況で、彼らはどんな基準によって養うのですか?説明はありません。大多数の家庭は子供が親の世話をします」
 
 “失独老人”問題はすでに大きな社会問題になっています。最近の全人代期間中、ある代表が”二人目“政策の全面開放を提案。しかし、今のところこの提案に賛同する代表はごく少数だそうです。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)
 

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