HOME > ニュースページ > 医療・健康 > 詳細

「跪いて」死を待つ人たち

2013年03月26日

 

【新唐人2013年3月26日付ニュース】塵肺病は中国で“隠された炭鉱事故”とも呼ばれ、毎年塵肺病で亡くなる労働者の数は炭鉱事故で亡くなる人数の2倍に上ります。中国の輝かしいGDP数値の裏で、かつて汗水をたらして経済発展のために基礎を築いたこれらの塵肺病患者が、今、跪いたまま、静かに死んでいっています。

 

中国には現在、少なくとも600万人の農民工塵肺病患者が治療を必要としています。しかしこの数字は当局のデータにすぎません。何の防護措置も取られていない小規模の作業場を入れると、中国には一体どれほどの塵肺病患者がいるのか、知る由もありません。

 

吸いこんだ大量の粉塵が肺胞内に蓄積されると、肺の線維化を招き、呼吸困難になります。後期になると、塵肺病患者は寝たままでは息を吸うことすらできません。呼吸のためには跪く姿勢を取るしかありません。

 

塵肺病患者

「今の肺機能は80歳老人にも及びません。このストーブの上の急須さえ持ちあげることができません」

 

さらには睡眠時も跪いた姿勢のままです。最終的に、喘息に苦しみながら、彼らは跪いたまま生命の最期を迎えます。

 

中国はすでに塵肺病の高発期に入り、死亡率は22%に上ります。農民工の場合は労働契約や労災保険などないため、職業病の鑑定も受けられません。そのため、本来もらうべき補償金ももらえず、訴えるところもなければ、生きるのも精一杯です。

 

中国当局の2013年のGDP成長率の目標は7.5%。この数字が世界第2位の経済大国の名誉を築いています。しかし、経済大国という名の裏側で、跪いて死を待つ人たちがいることを、その辛さを知る人はあまりにも少ないのです。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/03/21/atext866672.html (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

トップページへ