【新唐人2013年4月27日付ニュース】中国の新疆ウィグル自治区南部のカシュガル地区巴楚県で4月23日、重大な暴力事件が発生し、21人が死亡。中国政府系メディアの報道官は、警察官を含む地域職員15人がウィグル人のテロリストによって計画的に殺害されたと発表しています。一方、世界ウィグル会議の報道官は、地元当局が民家に侵入し、ウィグル人青年を撃ち殺したことによって引き起こされたことが事件の発端であると反論しています。
新疆ウィグル自治区カシュガル地区巴楚(マラルベシ)県の政府報道官によると、警察官を含む政府職員3人が、通常通りの手順で民家を訪ね歩き調査を行っていた際、あるウィグル人宅で不審なグループと大量の刃物を発見したため、上司に電話で報告した後、部屋に隠れていた暴徒によって殺害されたと発表。地元派出所と地域の幹部が現場に駆けつけ、双方は撃ち合いになり、派出所所長が携行していた銃弾6発を全部撃った後、警察官と地域職員15人が殺害され、民家も燃やされたとしています。その後駆けつけた警察隊が暴徒らを射殺したと伝えています。
中国当局によると、この事件で警察官と地域職員計15人が死亡。うち、ウィグル人が10人、漢族が3人、モンゴル族が2人。ほかにウィグル人2人が負傷。また、警察は暴徒とされる6人を射殺し、8人を拘束しました。
新疆カシュガル地区巴楚県住民
「とにかく深刻な状況なので、家に隠れています」
一方、世界ウィグル会議の報道官は、事件はウィグル人が当局による暴力的な家宅捜査のときに発生したもので、しかも警察側が先にウィグル人青年を射殺したのが事件の発端だと反論。さらには、応援にきた隣人のウィグル人までが暴徒と見なされ射殺されたと指摘しています。
また、このような事は新疆ではよくあることで、ウィグル人はすでに当局の締め付けに我慢できなくなっていると示します。
新疆カシュガル地区巴楚県住民
「これは1日2日のことではなく、何年も前からあることです」
「権利運動」責任者 胡軍さん
「三日にあげず他人の家に行って、家宅捜査をするのです。一体どちらが暴徒なのか、我々にはわかっています。中共は意図的にトラブルを起こし、人を殺しています」
今回の事件に関しては、中国のネットユーザーらも疑問を投げかけます。例えば、警察と地域職員はなぜ毎日住民の家を調査するのか?なぜ、死亡者のほとんどがウィグル人なのか?
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/04/25/atext886979.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)