【新唐人2013年5月14日付ニュース】中国のあるニュースが民衆の怒りを招き、ネット上では“官僚の生き埋め”がホットな話題となっています。
中国共産党機関誌『求是』傘下のウェブサイト『小康網』が5月9日、広東省広州市が“革命墓地”を建設すると報道したことが、物議を醸しています。
報道によると、広州市は民生プロジェクトの一環として、6.2億元、日本円でおよそ103億円を投じて新たな革命墓地―“福山(ふくざん)墓地”を建設するそうです。広州市民政局および現有の銀河革命墓地の管理職員によると、“革命墓地のサービス対象は特殊なグループで、墓地購入者または遺骨保管を望む者は、革命烈士、官僚、軍人などの7種の人間に限られる”そうです。
“官僚は死後も特別な待遇を受ける”。このニュースは市民の怒りを買い、ついに“官僚を生き埋めにする”といったネット上の笑い話が誕生しました。
中央テレビ局の記者が街頭インタビューで、あるお爺さんに聞きます。“広州市が6.2億元を投じて墓地を建設しますが、幹部しか埋めない事をどう思いますか?”少し考え込んだ後、お爺さんが聞きます。“生き埋めなのか?”
この笑い話は書き込みと同時に、大量に転載されただけでなく、さらには写真とせりふまでつけられ、中国のネット上を賑わせています。
新浪微博(シナウェイボー)で“生き埋めなのか”で検索すると、70万以上の書き込みがヒットします。“汚職官僚を生き埋めにするためなら、喜んで寄付する”と、大いに盛り上がっています。
北京の人権活動家 胡佳さん
「広州のような都市が6.2億元も出して、官僚の墓地を建てると聞いて、最初の感想は『怒』です。その次に思うのはもし全員生き埋めするのなら、私も6.2億元に賛同します。カネが足りないのなら我々が寄付します」
広州市の市民は、生き埋めの話が共鳴を得ているのは、庶民の堪忍袋の緒がすでに切れているからだと述べます。
広州市民 李さん
「人民のために奉仕するとか、庶民のための福利厚生とか全部ウソです。彼らは生きているときに各種特権・資源を享受し、死んだ後も特権です。これでは庶民が怒らないはずがありますか」
広州の人権活動家 郭春平さん
「納税者の金で官僚の墓地を建てようとしています。民衆が怒るのは当たり前です。彼らの汚職腐敗に対する恨みも骨髄に達しています。民衆の怒りに油を注ぐことに等しいです」
民間の法律専門家で民権専門家でもある李向陽(り こうよう)さんは、共産党官僚の汚職腐敗の深刻さは、近年各地で頻発している官民衝突事件から垣間見ることができると指摘し、清廉な官僚を許さない体制が問題だと述べます。
民権専門家 李向陽さん
「清廉な幹部はほとんどいません。逆行淘汰のシステムだからです。仮にあなたが清廉な官僚で、民のために働こうとすると、この腐敗官僚体制とは相容れないものですから、官僚の座に居られなくなります」
民衆の反発が想像以上に大きかったことから、広州市民政局は9日、公式ミニブログを通じ、当初の報道は不実なもので、福山(ふくざん)墓地には一般市民も使用可能な公衆墓区も設けると発表。しかし、公衆墓区の規模や割合などの説明はありませんでした。
また、反発を招いた報道も“中新網”などからは削除されましたが、“小康網”ではまだ見ることができます。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/14/atext897078.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)